パートナーの死を受け入れきれないでいる彼女と、心配で声をかけ続ける亡くなった彼を描いた短編漫画『届かない』が、悲しみで溢れています。

「連休どうしようか?」と、目の前に座っている彼に話しかける彼女。「温泉旅行とかも良いかもね」と楽しそうに連休の計画を話していますが、目の前に彼はおらず、セーターがかかっているだけです。彼は彼女の後ろにいます。そして「僕はもう死んでるんだよ」と言葉をかけるのです。

セーターに向かって笑いかけ続ける彼女に、目を覚ましてくれ、君の人生を生きてくれと訴え続ける彼。「でも僕の声が聞こえる事はない……」と嘆くしかありません。しかし彼女は自分がセーターに話しかけていることを分かっています。

彼の言葉は全て彼女に聞こえています、でも、聞こえないフリをして狂ったようにしてみせれば、彼は心配なあまりそばにいてくれるのです。彼をだましていることも、彼の願いも分かっているのでしょう。それでも「許して」と涙を流すこと以外、今の彼女にはできないでいるのでした。

狂ったフリをしていると言いますが、死んでいても良いから側にいてほしいと思う彼女は、もうすでに狂っているのかもしれません。しかし愛した相手が突然亡くなったときに、正常でいられる人がどれほどいるのかと考えると、彼女の身勝手さを責めることは難しいのではないでしょうか。
漫画には「鳥肌立ちました」「彼女の考えはまさかの展開」「彼女の気持ちが痛くて言葉が出ない」などの、切なくとも感動したという感想が届いています、
作者は漫画家の江戸川治(@edoosam)さん。少年ジャンプ+で『ホウキにまたがる就活戦争』(全3巻)、『仁義なき吉田家』(全2巻)を連載。Twitterでは短編漫画を投稿しています。
画像提供:江戸川治(@edoosam)さん
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