西日本旅客鉄道(JR西日本)は2020年3月25日、2023年開業予定の新駅「うめきた(大阪)地下駅(呼称)」の駅名を「大阪駅」にすると発表しました。JR大阪駅の一部として、両者を地下でつなぎ、エレベーターやエスカレーターを備えた改札内連絡通路を整備します。

2020年現在、東海道線支線(梅田貨物線)の地下化と新駅設置事業、うめきた2期地区開発計画など、貨物駅跡地だった大阪駅西側地区を中心とする都市開発計画が進んでいます。
うめきた地下駅(新駅は区別のために呼称を使用、以下同)は、大阪駅西側地区開発計画において、大阪駅の北側を通る梅田貨物線を地下化して新たに作る計画の新駅です。梅田貨物線は関西空港アクセス特急「はるか」や白浜方面の特急「くろしお」が通過します。しかしすぐ近くを通るだけで大阪駅付近に駅がありませんでした。
JR西日本は2019年12月、この新駅との連絡を考慮した新改札口を現大阪駅に作ると発表。「飲食店街“梅三小路”はどうなるのか」「梅田ダンジョンが地上まで押し寄せてくるようだ」などと話題になりました(関連記事)。そして今回、改札内連絡通路を整備して、新駅も別の名前でなく大阪駅(の一部)とすることに決まりました。


関空アクセスが使いやすくなる、はるかの大阪駅停車
うめきた地下駅は2023年開業予定。おおさか東線の延伸と、特急はるかとくろしおの停車を予定しています。特急に乗ったのに中心地である大阪駅にたどりつけない……という、大阪に土地勘のない観光客やビジネス客の不便を解消すると期待されます。
特に特急はるかの大阪駅停車はメリットが大きいと考えられます。運賃の安さが魅力の関空快速と、荷物置き場や指定席などサービスが充実したはるかの2つから列車を選べるようになります。関空快速は大阪駅から関西空港へ直通する2020年現在唯一の列車。そこに選択肢が増えることで、関空快速の慢性的な混雑の緩和が期待できます。

改札を出ることなく乗り換え可能に ただし……阪急や地下鉄からのアクセスは注意
新駅は、連絡通路の整備によって改札を出ることなくJR各線との乗り換えが可能となります。JR神戸線やJR宝塚線との連絡によって、兵庫県から関西空港までの鉄道によるアクセス改善も実現できます。
ただ、阪急の大阪梅田駅やOsaka Metro御堂筋線の梅田駅、Osaka Metro谷町線の東梅田駅からの乗り換えにはやや時間がかかるので注意が必要です。関西空港に向かうときは利用路線によって新大阪駅や南海の天下茶屋駅などと使い分けると良いかもしれません。

関西圏以外の人にはちょっと複雑な梅田エリアの鉄道駅事情、うめきた新駅の大阪駅への編入は多くの人にひとまず分かりやすくなる判断と言えます。でもそこは愛すべき梅田ダンジョン、迷子にならないように気を付けなければならないのは変わらないかもしれませんね。新駅開業とともに、うめきたエリアがどんな新しい街になるのか、今後に期待です。



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