プリキュア再開の日まで、お家でゆっくり過ごします。
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「地球を蝕む」敵ビョーゲンズ
「ヒーリングっど プリキュア」の敵組織ビョーゲンズは、病原体をモチーフとしています。
ビョーゲンズの目的は地球征服ではなく、金品財宝を奪うことでもなく「地球を蝕む」ことであり、最終目的は「地球全体を病気にすること」というのも特徴の1つです。
その方法として、自然界の万物を支える「エレメントさん」に病原体を模したナノビョーゲンを感染させ巨大な怪物を作り、周囲の土地やモノを蝕みます。蝕まれた土地やモノは赤黒く変色し時間がたつと元に戻れなくなります。事実上、その場所とそこをつかさどるエレメントさんが死んでしまうのです。

さらに怪物メガビョーゲンは、時間がたつにつれどんどんパワーアップするのです。時間経過とともにプリキュアでも倒すことが難しく「治療が困難」になっていきます。
「時間がたつとどんどん強くなる」という設定。これは現実世界でも「病気は早期発見し早く治療しないと、どんどん悪化していく」ことを子どもたちに伝えているのだと思われます。
さらにそれだけではありません。治療が出来ずにパワーアップしたメガビョーゲンは、新たな種を放出し、他の生物に感染させ勢力を拡大させていくのです。第12話では成長したメガビョーゲンから生まれた種がヌートリアに感染し新しい幹部バテテモーダが誕生しました。
これは「病原体は治療せずに放置しておくと、他の生物に感染し増殖していく」ということを示唆していますよね。

このように「ヒーリングっど プリキュア」の敵組織ビョーゲンズは、地球を病気にすることを目的とし、周囲の土地やモノを蝕み、時間がたつにつれどんどん強力になり、新たな種を生み出し他の生物に感染させていくのです。
これは「病原体の性質」をうまく子どもに伝えていると思います。子どもたちには「病気(感染症)になったら早く発見して治療しないと、どんどん悪くなっていくし、周りの人にうつしてしまうから、すぐにお医者様に行かないといけない」と伝えることができるのです。
医療において選択することの意味
第10話、第11話は「ヒーリングっど プリキュア」第1クールのクライマックスでした。そこでは「選択すること、選択せざるを得ない場合どうするのか?」という葛藤が描かれました。
違う場所に3体同時に出現したメガビョーゲンに対し、プリキュアたちはおのおの分散して1人で戦うことを試みます。しかし強力な敵に対し1人では倒せないと判断したプリキュアたちは、3人合流し力を合わせて1体ずつ倒す方法を選びます。

救うべき患者が複数いるけど、リソースが限られる場合、目の前の患者さんを救うため無理してでも1人で戦うのか、順番をつけてみんなで力を合わせて1人ずつ救う道を選ぶのか? いわゆる「トリアージ」とはやや趣が異なるかもしれませんが、患者さんを救う順番を選択せざるを得ない葛藤が描かれました。
作中では「3人で力を合わせて戦うが、それは決して他を見捨てる選択ではなく、最後まで諦めずにみんなで戦い続ける姿」が描かれました。一見すると精神論にも聞こえますが患者さんを最後まで見捨てない姿勢、そして「プリキュアは最後まで諦めない」はプリキュアイズムの根本なのです。この「諦めない姿勢」に勇気をもらった子どもたちも多いのではないでしょうか。
