年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回は「アトランチスの謎」。
企画:好きなゲームが世間のクソゲー
「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2〜3人くらい手を上げてくださるのでは?
……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。
「アトランチスの謎」の魅力
「スーパーマリオブラザーズ」(FC/1985)の翌年に発売された横スクロール2Dアクションです。魅力はズバリ、非常に歯ごたえのある高い難易度。いわゆる死に覚えゲーですが、私のゲーマーの血が騒ぎに騒いだ中毒性の高いゲームでした。
全100ステージというボリュームに加え、さまざまな敵キャラ、クリアの鍵を握るアイテムが用意されており、レトロゲーでありながらも奥深いプレイングができます。
例えば、このゲームは、スター(いわゆる無敵アイテム)を取ることで、敵との接触や攻撃でミスすることがなくなります。これを取らないとクリアは熾烈を極めるのですが、あえてその茨の道を進むという遊び方もできるわけです。
また、多岐にわたる攻略ルートがあって、RTAとして遊んでもよかったですね。最短経路を突き詰め、アクションを最小限に抑える手順を踏むのが楽しかったです。
※別ステージへの扉は次の番号のステージに通じているとは限らず、例えば「1→2→3」ではなく、「1→11→52」と進むことも可能。ちなみに、これが最短ルートと言われているのだが、隠し扉や「自爆ワープ」と呼ばれる特殊な行動が必要となる。
世間ではクソゲーと言われている理由
難易度の高さが最大の理由と考えられます。
同じ高難易度でも「魔界村」シリーズは徐々に攻略の糸口をつかむことができますが、このゲームはまずジャンプの加減を覚えないと全く先に進めません。それが身につくまでは、序盤のステージで何度もゲームオーバーになります(私はだからこそやりがいがあると感じたのですが)。
Nintendo Switch Onlineで再び遊んだときは、ジャンプがある程度制御しやすくなっていた印象があったので、ファミコンの処理速度やコントローラーのボタンが小さかったことが、ジャンプの難しさに拍車を掛けていたところもあるのかも。
発売当時、高難易度のゲーム自体は珍しくなかったのですが、中でも「アトランチスの謎」は良くも悪くも異彩を放っていました。
ステージ数の多さ、多岐にわたる攻略ルートはこのゲームの魅力でも難しさの原因でもあり、「クソゲー扱いされるのも無理はなかった」と同時に「世に出るタイミングが良かったら、続編が発売されていたかもしれない」とも思っています。
というのも、発売時期的に「スーパーマリオブラザーズ」が比較対象になってしまい評価されなかった、という側面もあるのでは。それもまた、ゲーム業界の宿命なのかもしれませんが。
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