異世界に飛ばされたら、行方不明だった11歳の妹が魔王として君臨していた――Twitter発の人気漫画『異世界行ったら、すでに妹が魔王として君臨していた話。』(作:根田啓史)が単行本化されました。KADOKAWAから1月27日発売(税込737円)。
普通のサラリーマンだったマコトは、ある日突然、亜人と魔法の世界「カースドランド」に飛ばされてしまいます。なぜか日本語が通じるその世界で、捕まって魔王城に連れてこられたマコト。そこで出会ったのは2年前に行方不明になっていた妹のミサキでした。
魔王として君臨し、多数の家臣を従えているミサキ。マコトが身内だということを隠したいらしいミサキは、彼をペットとして飼うと宣言します。魔王として恐れられていながらも、実はお兄ちゃんが大好きなワガママツンデレ魔王妹との異世界ライフが始まったのです。
異世界に飛ばされたら無双するのがお約束ですが、同作で無双するのは主人公ではなく妹。ミサキの魔王ぶりはとにかくすごく、異世界に飛ばされてから2年ほどでゴブリンの国を統一し、日本語を公用語にして教育水準まで上げるほど。魔剣を振るえばクーデターも10秒で鎮圧。
そんなミサキもマコトとの再会には「来るの遅すぎなんだよ……クソバカ兄貴」と涙。雷が怖かったりマコトが作るプリンが好きだったり、子どもらしいかわいさと、部下をカジュアルに処刑しようとする魔王らしさのギャップがツボに入ります。また「パラメータが貧弱」と判定されてしまったマコトが、持ち前の優しさや交渉力で活躍していくさまも見所です。
物語が進むにつれ、カースドランドの国家間の勢力争いや、集めると願いがかなう「魔石」争奪戦にマコトとミサキが奔走するハードな展開も見られますが、魔王城の愉快な仲間たちの日常を描いた和めるショート漫画もあります。妄想強めの幹部、ボルカさんとマコトのラブコメ(?)も気になるところです。
同作は作者の根田さんが2019年にTwitterに投稿したショート漫画から始まり、電子媒体で連載化。電子書籍の刊行を経て、このたび紙の単行本となりました。単行本には電子書籍の1巻全部と2巻の一部、転移前のミサキのエピソードなどの書き下ろしが収録されています。
(C)根田啓史
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