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米ユニバーサルが3月6日、ハリウッドの大手スタジオとして初となるゲイを主人公にしたロマンス映画「BROS」を制作すると発表。主演と脚本を、自身もゲイと公表しているコメディー俳優ビリー・アイクナーが務めます。

アイクナーはTwitterで、大手スタジオ初のゲイロマコメ、ゲイの男性として自分が初めて脚本家・主演として抜てきされたことに「(映画が生まれてから)たった100年しかかからなかったよ!」「衝撃的」とチクリ。とはいえやる気は十分のようで「そこをどいてジュリア・ロバーツ、新しいロマコメクイーンのお出ましだ!」と高らかに宣言しています。またゴーサインを出したスタジオへ感謝するとともに、過去に大手エージェントの前ではゲイっぽくしないよう注意してきたマネジャーへ向け「ざまぁみろ!!!」と勝利の雄たけびを上げました。
昔のマネジャーへ勝利宣言
同作は全米で2022年8月に公開を予定。「ネイバーズ」シリーズのニコラス・ストーラーが監督し、アイクナーとともに脚本を共同執筆します。また製作には、ジャド・アパトー(「40歳の童貞男」)、ジョシュア・チャーチ(「俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-」)ら、コメディー作品を手掛けてきたプロデューサーが参加。相手役を含めたキャスティングはまだ発表されていません。

近年ハリウッドでは、作品や作り手により多くの多様性を求められる傾向が強くなっています。2015年に主要部門の候補者が白人ばかりだと批判を受けたアカデミー賞は、2024年から出演者・制作チーム・配給などに幅広い人種・性別・性的指向を取り入れるようノミネート作へ求める条件を新たに設置。より現代社会に呼応した作品作りをうながしています。
名作「ベニスに死す」や、比較的新しい作品だと「キャロル」「Love, サイモン 17歳の告白」など、過去にも同性愛を描いた作品は複数ありますが「BROS」の場合は、制作・演者自身もゲイだと公表していることが重要視されています。同作制作決定の反響は大きく「ゲイの男性として楽しみで仕方がない」「ここ数年で最高のニュース」「大きな進歩だ」と当事者から多くの喜びの声が上がりました。一方で「キーワードは“公表している”という部分」と、これまでに性的指向を伏せたまま映画界の中枢にいた人物もいるだろうと指摘。カミングアウトしやすい環境になったことを歓迎する声も見られました。
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