日産自動車が、ゲーム大手「バンダイナムコ」とのコラボで挑んだ「新しい情報提示音」の取り組みを公式YouTubeチャンネルで公開しました。

クルマはさまざまな「音」を発します。うなるエンジンサウンド、タイヤが鳴くスキール音やロードノイズ、カーオーディオの音……などだけではありません。
ウインカーのカチカチ音、シートベルトしめ忘れ警告やバック(R)に入れたときのピーピー音、ライト消し忘れのピー音なども日常で聞くでしょう。このような、クルマがドライバーに向けて知らせる音を情報提示音と言います。



PAC-MAN™&©BANDAI NAMCO Entertainment Inc
これらは、運転時に発生するイベント/事象に対して「瞬時に理解を助ける」ことが求められ、クルマに乗る人の安全を守るためにあるとても重要な音です。併せて日産は、これがクルマの質感や“らしさ”なども演出すると考え、この音をバンダイナムコとのコラボで新たに開発し、搭載しました。
自動車会社とゲーム会社、完全な異業種ながら「音づくりに関する共通点」は多かったと日産 情報表示サウンドデザイン担当エンジニアの鈴木氏は述べます。
「ピッチ、テンポ、トーンを駆使して情報を伝える、高品質なクルマの“音”とは。つまり、クルマの声により個性や特徴を持たせることを目指しました」(日産 情報表示サウンドデザイン担当エンジニアの鈴木氏)

バンダイナムコはゲームのサウンドについて、大きく分けて「ストーリーを演出するための演出的なサウンド」と「機能的な側面を持ったサウンド」の2つがあるといいます。
「クルマという空間の中で、実際に運転操作や危険予知など、機能として知らせする音を世界観に合わせて作り上げました。クルマの情報提示音は、実際にクルマに乗る人の安全や安心を預かり、ある意味担保するサウンドデザインでなければなりません。ここが決定的にゲームと違うところでした。業界は違っても、ものづくりが完成したときの達成感は共通でした」(バンダイナムコ研究所 サウンドディレクターの髙橋氏)
このバンダイナムコとのコラボによって、「従来の無機質なブザーと違い、音楽的な表現ができる」ようになりました。
ちなみに、これまでのモノトーンブザー用スピーカーでは表現力に限界があり、耳当たりの良い、高品質な音色を出せません。そこで「新しいスピーカーまで開発」して搭載。オーディオスピーカーからの音と区別できるようにするため、専用スピーカーを運転席前のダッシュボードに収めています。


バンダイナムコとのコラボサウンドは、新型「ノート」(関連記事)、米国向けの「ローグ」「パスファインダー」、欧州向けの「キャシュカイ」にまず搭載。以後日産の新型車にも搭載していく計画です。ちょっと聞いてみたくなりますね……!


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