広島県の公式Twitterアカウントが投稿した『働く女性応援よくばりハンドブック』が物議を醸しています。小冊子の内容を説明するツイートに対し、「女性が仕事と家庭の両立を希望することは“よくばり”なのか?」と批判が集まりました。

『働く女性応援よくばりハンドブック』は、主にワーキングママ向けの情報を50ページにわたり掲載している小冊子。広島県は「働く女性、働くことを考えている女性、育児中の女性、仕事と家庭の両立を希望する女性…すべての女性を応援する小冊子です」と説明しています。
最も批判の的となったのは、ネガティブな単語を冠した書名です。子どもを育てながら働く女性を“よくばり”と表現するタイトルに疑問の声が噴出しました。これに対し、広島県知事の湯崎英彦氏(※)は、11月30日に開かれた「広島県知事会見 (質疑:新型コロナウイルスの感染状況等)」で回答しています。
※湯崎の「崎」の右側は「大」が「立」

「令和3年11月30日広島県知事会見 (質疑:新型コロナウイルスの感染状況等)」より
湯崎県知事によると、かねて広島県では「欲張りなライフスタイルの実現」をスローガンに掲げており、性別を問わず県民全員が「仕事と暮らし」両方の希望をかなえられる社会を実現するために、あえてキャッチーな表現を使用してきたといいます。『働く女性応援よくばりハンドブック』もそうした文脈から誕生したネーミングであることから、「(ハンドブックの名称)それ自体に何か問題があるわけではない」と考えを述べました。

一方で、批判はハンドブックの内容にも及んでいます。
例えば「ワーキングママの心構え」は、仕事と子育ての両立について「ある程度の決意と心構えが必要になります」と述べ、想定される周囲の反応に対するアドバイスを記したページです。
具体例には「夜泣きがうるさくても我慢してるし、多少は手伝っているんだから、(家事や育児への参加は)勘弁してほしいな…」とぼやく夫の姿も。それに対するアドバイスは「ちょっと大げさに感謝すると、パパもやる気を出してくれます」というもので、“家事や育児はあくまで女性の役割”とも捉えられる内容でした。
このようなページにTwitterでは厳しい批判が続出。「“決意と心構え”が必要な状況は行政の問題であり、女性に求めるべき内容ではない」「この冊子を作った人の認識ではパパは戦友ではなく感謝し配慮すべき立場なのか?」といった声が上がりました。
SNSを通じて問題点が浮き彫りにされた『働く女性応援よくばりハンドブック』ですが、役立つ情報がまとめられたページも存在します。大量の批判を真摯に受け止めた“欲張り”な改訂が行われれば、正しく応援のための一冊となるかもしれません。
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