ねとらぼ

現在の作品人気に花江さん「伝わったなぁ……!」。

口コミでの広がりに「(魅力が)伝わったなぁ!」

―― テレビ版は、視聴者の考察でSNSが毎週盛り上がった“ダークホース”的作品でした。作品を取り巻く反応を見てどんな感想を抱きましたか?

花江 すごく面白いなって思いました。謎が多い作品なだけに、収録のときは首をかしげる部分もあったりしたのですが、完成した全話を1日で見るぐらい夢中になって。「視聴者の人にも早く見てほしいな」って思いました。

 最終話までの反応を追っていて、「この作品はもっと盛り上がるのでは?」と感じていただけに、OA後に口コミなどでいっそうの広がりを見せたことには「やっぱり(作品の魅力が)伝わったなぁ……!」と感慨深かったですね。

飯田 私も最初は分からないことが多すぎて、「この先どうなっていくんだろう?」と謎解きしながらアフレコしていました。アニメの台本というより、小説を読んでいる感じだなって。

 実際に完成した作品ですが、言葉遊び、会話劇の部分がすごく特徴的だなと。芸人さんたちが合間合間に演じるかけ合いもすごく心地良くって、これまで見たアニメとは全く違う、“アニメであってアニメでないような作品”だって感じましたね。ミステリー要素も入ってて私も一気見しました!

「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」主演の花江夏樹と飯田里穂
(写真撮影:じゅげむ
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ラッパーや芸人が生み出す“斬新な表現”とは

―― 今回、ラッパーさんや芸人さんも数多く出演されていました。普段とは異なった座組みですが、お2人が感じた面白さについてうかがえれば。

花江 芸人の皆さんは声優には出しづらい、「あえてその音は出せないよな」という部分のお芝居がすごく魅力的だなと感じましたし、「なかなかない発想だな」「面白いな」とも思いました。

―― 「なかなかない発想」……というのは?

花江 (ラッパーのMETEORさんが演じた)ヤノの“ラップしながらずっとしゃべるキャラ”って今まで見たことがなかったので「斬新だな!」って。

―― ヤノの登場シーンはインパクト大でした(笑)。

花江 いつの間にか作品の世界観にもなじんでいて不思議な感じでしたね。

飯田 花江さんと同じく、私も「ラップ」が印象的で。台本を見たときには「コレってどういうふうに完成形が出来上がってくるんだろう?」って思いましたけど。

 第12話でヤノが追い詰められて焦ったときに、トレードマークの韻がダメになっちゃって、舎弟の関口に「韻が踏めてないです!」ってツッコまれる場面が好きで。そういう形で感情表現してキャラを作っていくやり方が結構面白いなって。

―― テレビ版の“衝撃的なラスト”に加えて、映画版のメインビジュアルも不穏で話題となりました。最初に参加したときと現在で作品の印象はどう変わりましたか?

花江 最初のイメージではキャラたちがかわいいなという思いがあったんですけど(笑)、作品の雰囲気的には「夜」がメインであることもあって、銃が出てきたり強盗事件が発生したり、ちょっと暗い印象も受けました。そんなに物騒なことにはならないのかなと思っていたのですけど。

飯田 こんなにサスペンスとミステリー要素が強くなる作品になるとは思ってもみなかったです。アフレコ中に作品のイメージをどんどん覆されて、放送された後もかなりスリリングなシーンがあったり、あんまり普段は聞けたりのぞけないことをこっそり教えてくれているような、そういうワクワク感がありました。

―― ドラマみたいでしたもんね?

飯田 そうですね!

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「オッドタクシー」の解像度が高まる劇場版

―― テレビ版でも、今回の映画版でも、視聴者を惑わせたり驚かせる「伏線」がありました。お2人が演じる中で「これはやられた!」というものは?

花江 僕がすごく気に入っているのは、白川のカポエイラのシーンで。

飯田 (笑)。

花江 最初はあくまでギャグっぽくカポエイラを披露しているところから、最終的には小戸川のピンチを救う“鍵”になっていて、最初は笑っていたはずが後では泣けるみたいな作りがすごくいいなぁって。

飯田 私が好きなシーンは、柿花と黒田がサウナで会話しているシーン。あそこの演出にはやられました!

―― 2人のやりとりに「ズレ」があった場面ですよね?

飯田 2人があの場で会話しているように見えて、実際のリアルな会話はこうだったって後からつながる箇所がすごく好きで! うん、あれにはやられましたね!

―― お2人が映画化を知ったときのお気持ちは?

花江 作品がしっかり終わったので、「映画化で何をするのかな?」って最初思ったりしました。

 また違った角度からお話を見られるから、初めての人にはもちろんのこと、作品を既に知っている人にとっても「あのキャラはあのとき何を考えていたんだろう?」ということが分かって、より理解度が深まるんじゃないかなと思います。

飯田 作品を見てくださっている皆さんの声とか、周りの力で映画化に至ったので、作品の力が本当にすごかったんだなって。映画化決定から公開までの期間が結構短かったので、「スタッフさん……大丈夫かな!?」って心配もしたんですけど……。

 新規部分も多かったりするので、初めて見る方も、すでに本作を楽しんだ方も、またさらなる発見があって楽しめる作品になったんじゃないかなって思っています。

「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」主演の花江夏樹と飯田里穂
(写真撮影:じゅげむ
「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」メインビジュアル
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公開情報

4月1日から全国の映画館で公開

監督:木下麦 脚本:此元和津也 製作:映画小戸川交通パートナーズ

出演:花江夏樹(小戸川)、飯田里穂(白川)、木村良平(剛力)、山口勝平(柿花)、三森すずこ(二階堂ルイ)、浜田賢二(ドブ)、METEOR(ヤノ) 他

音楽:PUNPEE、VaVa、OMSB

アニメーション制作:P.I.C.S. × OLM

配給:アスミック・エース

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