
【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
東北・山形・秋田の各新幹線は、今年(2022年)、それぞれ開業40周年・30周年・25周年のメモリアルイヤーを迎えました。東日本エリアの新幹線車両は、検査などのために、定期的に仙台へやって来ます。そんな仙台駅の駅弁売り場で、「新幹線YEAR2022」を記念した期間限定駅弁に出逢いました。

東北新幹線40年&山形新幹線30年! 記念駅弁の旅(第4回/全4回)
開業40周年を迎えた東北新幹線の「はやぶさ」は全車指定の10両編成。新青森側の先頭・10号車は18席限定のグランクラス、続く9号車がグリーン車、残る8両が普通車です。平日の8号車は「オフィス車両」(最繁忙期を除く)となっていて、パソコン作業やオンライン会議にも対応しています。新幹線に乗っている間に仕事をするようになってから、20年あまり経ちましたが、年々、移動中の仕事環境がよくなっていて、ありがたいものです。

一方、7月で開業30周年を迎えた山形新幹線「つばさ」は7両編成。東京寄りの11号車がグリーン車で、残り6両が普通車となります。「つばさ」は、今年(2022年)3月から全車指定となりました。いまは予約時、シートマップで座席を選べたり、えきねっと会員なら、何度でも乗車変更が可能です。福島以北の在来線区間では、従来の自由席特急券と同じ価格帯の特定特急券が販売されており、空席に座ることができます。

ひと足早く、3月に開業25周年を迎えた秋田新幹線「こまち」も、「つばさ」と同じく7両編成で、11号車がグリーン車、残る6両が普通車となっている全車指定席の列車です。いまはフリーきっぷや旅行商品を使うとき以外、えきねっとの「新幹線eチケット」を使い、スマートフォンなどでサクサク乗る方も多くなっています。その意味では、各新幹線が開業したときよりも、技術の発達によって、かなり気軽に列車に乗れるようになったと感じます。

全車指定が基本となってきた東日本・東北エリアの新幹線ですが、もう1つのメリットは、席が確保できれば、確実に駅弁をいただけること。いま仙台駅では、仙台駅弁・こばやしが製造する「新幹線YEAR2022記念弁当・東北編」(1200円)が販売されています。東北新幹線E5系、山形新幹線E3系、秋田新幹線E6系の各車両と、仙台在住の画家・小野寺純一さんが描いた東北各県を代表する風景がパッケージを彩っています。
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