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映画監督の白石和彌さんが9月8日、自身のTwitterを更新。俳優の了承を得ないまま性的シーンを撮影したというトークイベントのレポート記事を巡り、一部週刊誌やネット上のユーザーが問題視している件について説明文書を公開しました。

問題となっているのは2016年6月に公開された、俳優・綾野剛さん主演の映画「日本で一番悪い奴ら」のイベントレポート記事。綾野さんの要望で、台本にはなかった“ぬれ場シーン”を、相手役の矢吹春奈さんに詳細を明かさぬまま撮影したと白石さんが話していたことが、昨今性加害問題が取り上げられる中で掘り返され、物議をかもしていました。
これを受け白石さんは「週刊誌記事につきまして」と題した文書を公開。まずは「トークイベント時にお話した内容に関しましては、イベントにおける演出と観客を前に少しでも公開したばかりの映画を盛り上げたいという私の気持ちが加味してしまったもので、事実ではありません」と報道内容をきっぱりと否定。
続けて「当該シーンに関しましてはキャストと内容について真摯(しんし)に話し合い、キャスト、マネージメントの方々にも事前にご了承を頂いた上で撮影をしております」と全員の承諾があったことを説明。あらためて矢吹さんにも確認したことを明かし「撮影時の認識に相違はありませんでした」と、認識相違がなかったことを報告しました。
そのうえで「トークイベント時にお話した内容が、多くの方の誤解を招きました事は、私の不徳の致すところと認識しております。ご迷惑をお掛けした皆様には、お詫び申し上げます」と謝罪しています。
白石さんは、映画界での性暴力を含むハラスメントをなくそうと声をあげ、いち早く行動に移してきた1人。監督を務めた「孤狼の血 LEVEL2」(2021年)の撮影前には、キャストとスタッフがハラスメント防止のための「リスペクト・トレーニング」を受講したことも話題に。6月14日に放送された「クローズアップ現代『封じられてきた声 映画界の性暴力〜被害をなくすために〜』」(NHK総合)では、スタジオゲストとして出演していました。
今回の文書で「いつも日本映画界の発展と改善を思いハラスメントや労働環境に関して発言して参りましたが、その思いに変わりはありません」と、あらためて宣言した白石さん。「私自身、失敗を繰り返しながら、その都度反省し、アップデートをするためには何が出来るのか、スタッフ、キャスト、関係者と話し合っております。今後も二度とこのようなことのないよう、自らを律し、少しでも日本の映画界に貢献できるよう活動して参ります」と、強い思いをつづっています。
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