東映のツークン研究所が9月21日、1989年に亡くなった俳優・松田優作さんをデジタルヒューマンとして復活させる取り組みの新情報解禁として、ショートムービーを公開。優作さんの妻で俳優・写真家の松田美由紀さんが監修を務めています。
デジタルヒューマンとは、人工知能やコンピューターグラフィック、人物の動きを解析するモーションキャプチャーを駆使し、過去の偉人の姿を再現したもの。同研究所は2019年からデジタルヒューマンの研究開発を進めており、2022年3月31日に優作さんの再現プロジェクトを発表しました。
デジタルヒューマンとしてよみがえった優作さんにとって、初の出演にして主演作となった今回のショートムービー。眉間にしわを寄せるしぐさや、低音の効いた声が再現されており、タバコに火をともした後のうつろな表情は生前の本人と見分けがつかないほど。全体的に青みがかった画面、ジャジーなBGMはハードボイルドな過去の出演作をほうふつさせます。

また、優作さんが触れたことのないはずのスマートフォンで通話する場面も印象的。監修を務めた妻の美由紀さんは、「時間をかけて、優作の世界に入っていきました」「どんどん顔に魂が吹き込まれていくから不思議。ぜひ現代の優作に会ってみてね」とコメントを残していました。

松田優作さんは1949年、山口県下関市生まれ。1973年から翌年にかけて出演したドラマ「太陽にほえろ!」で演じた柴田純刑事(通称:ジーパン)の殉職シーンは、「なんじゃこりゃぁ!!」のセリフでおなじみ。1975年の刑事ドラマ「俺たちの勲章」では俳優・中村雅俊さんとバディを演じ、1979年から放送された「探偵物語」の私立探偵・工藤俊作は、従来の“寡黙で屈強”という探偵像を覆した名キャラクターとして現在でも語り継がれています。
映画では、1977年公開「人間の証明」で高倉健さんや原田芳雄さんといった人気俳優を押しのけて主演に抜てきされ、1980年の「野獣死すべし」では殺人の快楽に目覚めた青年・伊達邦彦を熱演。村川透監督とタッグを組んだ3部作「遊戯シリーズ」は東映ハードボイルドアクションの一時代を築き、1983年には「家族ゲーム」といった非商業主義作品にも出演。1989年にはリドリー・スコット監督作「ブラック・レイン」でハリウッド進出を果たすも、同年に40歳の若さで亡くなりました。


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