ねとらぼ
2022/11/05 10:00(公開)

ペットにかかる医療費用を知っていますか? ケガや病気……経験者に聞く医療費の実態【第3回:その他の動物編】

愛するペットを守るため。

 大事な家族の一員であるペットのケガや病気で動物病院へ――。そこで支払う額の多さに、驚く飼い主もいるのではないでしょうか。動物病院は自由診療のためかかる費用は病院によって幅があり、ともすれば治療を諦めざるを得ないほどの高額になることも。近年、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響でペットを飼う人が増加していますが、動物は大切な1つの“命”。ブームに乗って安易に迎えるのではなく、医療費などかかる費用も考慮に入れ、慎重を期さなければなりません。

動物の医療費
※画像はイメージです

 平成27年に日本獣医師会が実施した「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査」では、ひと月に1家庭で犬/猫にかける医療費の平均は、大型犬:9281円、中型犬:8183円、小型犬:8217円、超小型犬:7435円、猫:6991円となっています。これにプラスして突発的なケガや病気ではその都度万単位の金額がかかることも。これからペットを迎える人は医療費に関しても十分に熟慮を重ねたうえで迎えるべきでしょう。

 そこでねとらぼ生物部では、ペットの医療費に関するアンケートを実施。症例や費用、またペット医療保険の加入の有無や医療費に対する心構えなど、集まった回答を紹介していきます。

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第3回「その他の動物」

消化管うっ滞/ちゃんムジさんと暮らす「USSA」ちゃん(ウサギ/ホーランドロップ)

――かかった病気やケガの名称

 消化管うっ滞……食べ物やストレスなどの何らかの要因で胃腸の動きが停滞している状態。食欲低下、腹痛、排便の異常を引き起こす

――通院時の年齢

 1歳

――通院期間

 入院1週間、通院1カ月

――トータルでかかった医療費

 13万円

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 高校生からずっと憧れていたウサギのお迎えを決断できたのは、貯金が3桁を超えたからです。うちは元旦に具合が悪くなり高額となりました。ウサギは具合が悪いことが人間に分かる状態になるころにはすでに手遅れ寸前であることが多く、様子見は絶対にNGであるため、即元旦でも見れる病院を探し、時間外で高額でしたが診てもらいました。ウサギの保険は数が少なく、積立の方が効率的であると判断したので今も非加入です

動物の医療費
USSAちゃん

悪性腫瘍/土蜘蛛さんと暮らす「よもぎ」ちゃん(ロボロフスキーハムスター)

――かかった病気やケガの名称

 悪性腫瘍……体の各所にできる腫瘍のうち、悪性(ガン)のもの。ハムスターは腫瘍ができやすく、1歳半を過ぎると悪性のものが多くなる

――通院時の年齢

 1歳半

――通院期間

 1カ月

――トータルでかかった医療費

 3万円

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 今後の費用を抑えるためにも、年に1回くらいで健康診断に連れていくべきでした

動物の医療費
よもぎちゃん

歯牙腫(オドントーマ)/「ぽんた」ちゃん(プレーリードッグ)

――かかった病気やケガの名称

 歯牙腫(オドントーマ)……切歯や歯根に異常が見られたときに、歯根部に硬いこぶのようなものが形成される。こぶが鼻からの空気の通り道である気道をふさぎ、鼻炎や呼吸困難などの症状を引き起こす

――通院時の年齢

 4歳

――通院期間

 半年

――トータルでかかった医療費

 70万円

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 保険の対応が無い動物なので、診察にしても検査にしても1回の診療で人間の医療費の3倍くらいかかると思っていないといけません

動物の医療費
ぽんたちゃん

副腎腫瘍/938酸と暮らす「リン」ちゃん(フェレット)

――かかった病気やケガの名称

 副腎腫瘍……フェレットの疾患の中でも発生頻度が高い。さまざまな種類のホルモン作る副腎という臓器に異常が起こる病気で、フェレットの場合「性ホルモン」が過剰に作られてしまうのが特徴。排尿障害や脱毛を引き起こすことも

――通院時の年齢

 7歳

――通院期間

 9カ月

――トータルでかかった医療費

 約40万以上

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 飼い始めたら毎月ペット貯金することをおすすめします。私は毎月決まった金額貯蓄していたので後々すごく助かりました

動物の医療費
リンちゃん

毛引き症/ars015さんと暮らす「ひまわり」ちゃん(コザクラインコ)

――かかった病気やケガの名称

 毛引き症……ストレスなどの外的・ウイルスなどの内的なさまざまな要因で毛づくろいを過剰にしてしまう症状。皮膚や肉が傷つき出血することも

――通院時の年齢

 1歳〜

――通院期間

 1年前に引き取ってから現在まで

――トータルでかかった医療費

 約1万円

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 無病の子なら保険は加入したほうがよいです。疾患のある子でも、専門医の判断が下りたら該当の病気以外で加入したほうがよいとアドバイスしたいです。うちの子は毛引きは治らないとの診断結果だったので、それ以外で保険に加入しました

動物の医療費
ひまわりちゃん

くちばし付け根のハゲ/「dos」ちゃん(文鳥)

――かかった病気やケガの名称

 くちばし付け根のハゲ……皮膚疾患や血流の悪化、栄養不足や肝臓の機能の低下、甲状腺機能低下によるホルモンの現象や発情などの要因によって羽が一部抜けて、生えてこない症状。文鳥はくちばし付け根の毛が抜けやすい

――通院時の年齢

 3歳

――通院期間

 1カ月

――トータルでかかった医療費

 1万円

――ペット医療保険加入の有無

 非加入だった

――これからペットを迎える人・ペットがいる人への医療費についてのアドバイス

 犬猫の動物病院は多いですが、鳥や爬虫類両生類の動物病院は少ないです。お迎えする前に最寄り病院も確認しましょう!

動物の医療費

※医療費の金額に関しては、それぞれ個々の状態や通院した動物病院によって変動があるため、あくまで参考としてご覧ください

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ペット医療保険について

 日本でペット保険が誕生したのは1995年。その歴史は20年ほどです。それまでのペット医療には公的制度がなく、飼い主が医療費を全額負担しているという状況でした。医療保険の誕生は飼い主の経済的負担の救いになったのではないでしょうか。しかしながら疾患、ペット種によっては対象外であったり、手続きの煩雑さに申請をしなかったり……ただやみくもに加入すればいいというわけでありません。保険に加入するのであれば自分のペットに合ったものをしっかりと調べること、加入しないのであれば医療費を貯金する・積み立てるなどの対策が必要となってくるといえるでしょう。

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