「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】:松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当
鉄道150年の今年(2022年)は、三重・松阪が生んだ、歴史的人物の生誕400年でもあります。そして、松阪の名物駅弁「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」も、この秋で、発売20年の節目を迎えました。現在、駅弁の“成人”を記念する期間限定パッケージで販売されています。
名古屋〜伊勢市・鳥羽間を結んでいる快速「みえ」。名古屋を出ると、桑名・四日市・鈴鹿・津・松阪・多気の順に停車していきます。特急並みの停車駅でありながら、特別料金不要の快速として運行される重宝な列車です。列車の愛称は旧国名や都市名が多く、県名の列車はどちらかといえば少数派。そんな快速「みえ」に現在の車両が登場してから、来年(2023年)で30年となります。
三重県は伊勢商人以来、日本の“商業”をリードしてきた地域でもあります。いまも、日本最大級の百貨店グループ、日本最大級の総合スーパーグループ、共にルーツを辿れば、三重に行き着きます。なかでも三井グループの礎を築いた三井高利は松阪出身。今年(2022年)で、高利の生誕400年を迎えました。松阪駅から歩いて10分ほどの場所には、「三井家発祥地」があります。
松阪市内の「三井家発祥地」のすぐそばにある小さい公園には、平成27(2015)年に、三越伊勢丹ホールディングスから寄贈された「ライオン像」があります。これは三井高利が江戸・日本橋に開業した呉服商・越後屋がのちに三越(現・三越伊勢丹)となったことにちなみ、三井家と松阪を結ぶ象徴として、市の要請に応じる形で、贈られたのだそう。来年(2023年)には、越後屋創業から350年の節目を迎えます。
そんな松阪の名物駅弁も、今年で20周年を迎えました。牛の顔をしたユニークなふたを開けると、唱歌「ふるさと」が流れる“日本初のメロディー駅弁”、新竹商店の「松阪名物黒毛和牛 モー太郎弁当」(1500円)。今年(2022年)9月15日からは、期間・数量限定の販売開始20周年記念パッケージで販売されています。20周年らしく、あら竹オリジナルキャラクターのモー太郎が、羽織袴の「成人式のモー太郎」として描かれていますね。





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