ライダー俳優同士の金銭トラブル、「ディケイド」井上正大が暴露した真意訴え　ファンの“夢壊すな”に「彼をまだ犯罪者にしたくなかった」

　俳優・井上正大さんが12月30日、俳優・戸谷公人さんとの間で起こった“金銭トラブル”の詳細について、舞台プロデュースユニット「GGE」のYouTubeチャンネルで説明。2人は特撮ドラマ「仮面ライダーディケイド」（2009年）で共演しており、井上さんは門矢士／仮面ライダーディケイド役、戸谷さんは海東大樹／仮面ライダーディエンド役を演じていました。

　井上さんは27日にTwitterで、貸し借りのやりとりがみられるLINEのスクリーンショットに添えて、戸谷さんに貸したお金が返ってこないと告白。投稿が拡散されると、戸谷さんが“返済済み”だとリプライしましたが（当該投稿は現在削除）、添えられた画像にあった振込みの受付番号には「1227」と同日の日付と同じ数列が見られるなど、暴露後に返済したことがうかがえました。

　そこで井上さんは、「いや、なんでさっき返してってラインした時に『あったら返せるんだけどね、、』って言ったの？ 」とつづり、戸谷さんから送られた「あったら返せるんだけどね、、」などの返済困難を示すメッセージも併せて公開。追い詰められた形となった相手が「既に完済しておりますが、分割にて返済していた事から、完済までに時間を要してしまい、井上さんには大変ご迷惑をお掛けしました」という謝罪文書を公表するに至っていました（関連記事）。

　今回の動画で井上さんは「僕だけの話だけだと不公平」だとし、「仮面ライダー龍騎」で秋山蓮／仮面ライダーナイト役を演じ、「みんなの夢を壊さないでほしい」とTwitterで意見していた俳優の松田悟志さんも招待。戸谷さんとの間にあったやりとりの詳細や、自身が当時とった行動について、約1時間かけて議論を繰り広げました。

　金銭を巡るやりとりを外部に公開したことで、「相手の方の責任を相手のファンにまで負わせた」と指摘した松田さん。人が見たくないような部分を暴露した結果、ファンまで巻き込む形になったことが気になるという松田さんに、井上さんは、こうした類の“夢を壊すな”という声に「みんなの見てる『夢』って何ですか」と質問を投げかけます。

　「影で努力して頑張って、でもみんなの前では気丈に振る舞うのが、僕の思う夢のある人」「決して裏でやっちゃいけないこと、タブーをおかしまくっていて、みんなの前では何もないフリをしている人間を、僕は夢とは呼ばない」と戸谷さんとの一件に触れつつ、今回のトラブルはあくまで「個人的な話」であり、「仮面ライダー作品」とは別だと主張。「みんなの見ている夢って、僕らを見ていない夢なんだな」と寂しそうに漏らしました。

　続けて毎回お金を貸す際、戸谷さんに「1カ月で返す」「今食べるごはんがないから」「昼ごはんすら危うい」と言われていたと訴え、戸谷さんが自分のみならず一般人などからも借金しており、同じように返済していなかったと主張。「悪の道に進んでいる人をスルーして見逃すことができない」という考えのもと、“公にするね”と連絡をした上で今回の投稿に踏み切ったとしました。

　「あらためて『夢を壊すな』という人は、どっちが良かったかなと思うんですよ」と語る井上さん。「このまま彼を放置して、いろんな人から借りた額がどんどん増えていって、裁判沙汰になって彼が逮捕される」「作品が二度と放送すらできない状態にしたいのか、今、現実の彼をちゃんとみんなで見てあげて、彼に変わってもらって、夢を継続させるのか」と持論を展開した末に、「僕は分からない。夢を壊すなって、何でも悪いことしていいのか？」とやりきれなさそうにコメントしました。

　松田さんも考え込んだものの、「まーくん（井上さん）は罰を与える立場の人ではない」とスクショ公開を疑問視する立場は揺るがず、警察を介入させる方法を挙げるなど次善策を提案。しかし井上さんは「被害者が増えることを止めたいです。僕がこうやって返してもらうことで、彼に貸す人は居なくなると思う」「僕の中では彼をまだ犯罪者にしたくなかったので」と、警察ざたにしないで問題解決するには今回の選択がベストだったとしました。

　議論がひとしきり終了した段階で、井上さんは「何が正解かは僕の器じゃわからない」「けど作品を汚したくないって気持ちは一緒だし、ファンの皆さんも汚したくないからこその口論だったんだろうなと思っています」とまとめ、ファン同士の争いを止めるようにと頭を下げました。なお「戸谷さんが望めば、いつでも対応はできます」と、戸谷さんとの話し合いにも応じるとのことです。