学校では教えてくれない質問に阿須名久美(アスクミ)先生がズバリ答えてくれる漫画『アスクミ先生に聞いてみた』(作:後藤羽矢子)。今回は、普段からリアクションが薄いせいで誤解される生徒からの相談に、“感情のちょい足し”を教えます。

大事なのは態度と口調?
子どもの頃から人よりリアクションが薄いという、2年生の臼井さん。球技大会で優勝したときもクラスメイトと同じように泣いたりハグしたりできませんでした。すると「理亜ちゃんってさ、冷めてるよね」と言われてしまったと言います。感動も喜びも言葉にしているけどうまく伝わらず、アスクミ先生に相談に来ました。

アスクミ先生はまず「人ってあんまり言葉で判断してないのよね」と、言います。言葉を話さなくても猫の鳴き声と態度で感情が分かるのと同じで、人間も態度や口調でまず判断します。例えば、言葉では「すみませんでした」と言っていても、目線がどこかに行ってたら信用できません。


高校生くらいの年代は、いわゆる「箸が転んでもおかしい年頃」。自分たちと同じリアクションじゃないと、気持ちが伝わりにくいのかもしれません。
しかし今更テンションが高いのも恥ずかしくて無理だし、だからと言ってつまらないと思われたくもないという、複雑な心境の臼井さん。そこでアスクミ先生は絵文字を使う感覚でジェスチャーをする“感情のちょい足し”を提案します。

いつも通りに「面白かった」と言いながら親指を立てたgoodサインを出すだけで、普段よりちょっと感情が伝わってきます。アスクミ先生はさらに聴覚からの効果も欲しいということで、効果音アプリを使ってムードを盛り上げようと提案してみました。少々とっぴなアイデアにも思えますが……?

そして後日、クラスメイトから手作りクッキーをもらった時にアスクミ先生の言う通り「おいしかった」の言葉と共に、goodサインと「キラキラリーン」の効果音を鳴らしてみました。すると、突然のことにクラスメイトは大ウケ。臼井さん自身も思わず吹き出すほど笑ってしまい、なんだか吹っ切れてしまったのでした。

アスクミ先生からの助言のおかげで感情を伝える方法を見つけられた臼井さん。しかしクラス中でリアクションのちょい足しと効果音アプリがブームになってしまうという、新たな問題が浮上してしまったのでした。アスクミ先生、どうしましょうかこれ。
(C)後藤羽矢子/竹書房
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