NHK Eテレの人気キャラ「ニャンちゅう」役で知られる、声優の津久井教生さんが2月17日、Twitterを通じて「声を失いました」と報告。津久井さんは2019年10月に指定難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」であることを公表していました。

同日、津久井さんの所属事務所「81プロデュース」は公式サイトを更新。津久井さんがALSの症状進行に伴って、2022年末に気管切開手術を行い人工呼吸器を装着したことや、年明け早々に退院して現在は自宅で生活していると報告。
「現在、残念ながら声を発することは大変厳しい状態となりましたが、津久井本人はこれまで通り前向きに病と向き合い、頑張って日々を過ごしております」と津久井さんの現況をつづり、「当社は所属俳優である津久井教生に『今』できることを模索し、これからも責任をもってマネジメントを続けてまいる所存です」としています。

津久井さんは事務所発表を受ける形で、「現在の私・津久井教生の状況です」「『声を失いました』それでも前を向いています、今後もよろしくお願いします」とツイート。
津久井さんのツイート
また、自身のYouTubeチャンネルも更新し、呼吸器装着に至ったいきさつを読み上げソフトの音声で報告。2022年12月2日にALSの進行に伴う体調不良で緊急入院したあと、同月5日に意識不明となり一時呼吸が停止したことを明かしました。
すぐ回復したものの受けた影響は大きく、「12月9日に気管切開の手術を受けました。同時に声を失いました。そして呼吸器の装着となりました」と施術を受ける決心が付いたと説明。栄養補給の改善のため胃ろう(腹部に開けた穴からチューブを通し、胃へ直接食べ物を流し込む方法)も増設したとのことです。

津久井さんは、「一気にALSの最終段階にきてしまった状況」とした上で、「声を出すことができない、手足を動かすことができない、人工呼吸器に頼って胃ろうを利用して生活する状況でいったい何ができるのかを模索していこうと思います」「声は失いましたがこのような発信もできます。ゆっくりと前に進みたいと思います」と前向きな姿勢でコメント。自身の状態を通じてこの難病の理解を深めてもらうとしています。
津久井さんは代表作となったニャンちゅうの声優を1992年から担当。ALS公表後、手足がほとんど動かないところまで症状が進んでからも「声」だけは健在で、2022年度もニャンちゅうの声のスタジオ収録に参加していました。
しかし、同年11月18日にブログで、ニャンちゅうの声優を羽多野渉さんに交代することを発表。「30年間思いっきり走り抜けました 本当に楽しかったです。たくさんの応援ありがとうございました」と心からの感謝をファンへ伝えていました(関連記事)。

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