人生100年時代といわれる現代、「何歳からでも新しいステージに踏み出すのは遅くない」という考え方が広がっています。著名人も例外ではなく、ある分野で成功を収めた人が転機を経験し、別のフィールドで奮闘する姿は多くの人に勇気を与え、モチベーションやインスピレーションを与えています。

インタビュー連載 「私の人生が動いた瞬間」
大和田さんは、NHK朝の連続テレビ小説「藍より青く」や「水戸黄門」、大河ドラマ「篤姫」などに出演。舞台やミュージカル、声優、舞台演出や映画監督、エッセイストなど幅広く活動している他、2019年には、オペラに初めて出演しました。
最近では、「スプラトゥーンはじめました」と突然、ゲーム実況を開始。自身のYouTubeチャンネル「大和田伸也の隠れ家」では、任天堂の人気ゲーム「スプラトゥーン3」や「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」をプレーする動画を公開しており、大御所がゲーム実況する珍しい光景や斬新過ぎる画面比率が話題を呼び、中には70万回再生を超える動画もあります。
俳優業にとどまらず、さまざまな分野に挑み続ける大和田さん。70代を迎えた今でも挑戦し続けるコツや、人生を見つめ直した瞬間について、YouTubeの撮影/編集を行っている大和田さんの息子・大和田健介さんが経営する「アソビバ Toys Cafe STUDIOKENSUKE」で、お話を聞きました。

70代でゲーム実況に挑戦 「若い人たちと交流できたことに驚いた」

――ゲーム実況の反響がすごいですね。もともとYouTubeにご興味はあったのでしょうか?
大和田伸也(以下、大和田) 2〜3回ほど見たことはあって、新しい表現場所ができたんだなと感心しながらも、自分にとっては遠い世界だなという印象でした。ただ、そういう場所があるのなら、いずれは何かやってみたいと思っていました。
そんなとき、息子たちから「スプラトゥーン3」が面白いと聞いて遊んでいたら、健介が面白いって動画を撮影していたんです。よく僕の写真とかを撮るもんだから、いつものことだろうと思って髪の毛ボサボサのパジャマ姿で遊んでいたら、「面白いからYouTubeに掲載していい?」と言われて載せてみたんです。
――まさか大和田さんがゲーム実況をされるとは思っていませんでした。掲載後の反響はご存じでしたか?
大和田 知りませんでした。健介たちから反響を見せてもらってから、YouTubeというのはいろんな人と交流できる面白さがあるんだと知って、それからよくコメント欄を見るようになりましたよ。
人とつながるというのは、僕の人生のテーマなので、YouTubeはそれができる新しい場所になりました。僕がそのままの姿をさらけ出して、その姿を見た方々が感想をよこしてくださる。だったら続けてみようか、ということで今に至ります。
――バラエティー番組の「有吉ぃぃeeeee!」に出演されるなど、ゲーム関連の媒体でもお見かけするようになりました。
大和田 今まで呼ばれることはなかった場でしたので、また新しい世界に飛び込めたことや、なによりも若い人たちと交流できたことに驚きました。これまではご縁がないと思っていたYouTuberやゲーム王と呼ばれる方々とも、同等にお話させていただく機会が増えています。
――他のゲーム実況動画はご覧になられるんですか?
大和田 他の皆さんはゲームがお上手でハイクオリティーなことをされているでしょ。それはまねできないし、他の方を見てしまうと自分の心が折れてしまいそうになりますので、あまり見ないようにはしています。だから、僕は失敗したり、分からずにあたふたしたりしながらゲームを楽しんでいる自然体な姿を見ていただいて、若い人たちとつながれる新しい場にしたいです。

――今後、チャンネルではゲーム実況を続けていかれますか?
大和田 今のところはそうですね。あとは、YouTubeを通じていろいろなことに挑戦してみたい。例えば、今まで舞台演出や映画監督で経験したことを生かして発展していければいいかなと思います。
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