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「バジェット(予算)」「ASAP(できるだけ早く)」「アジェンダ(計画)」といったビジネス用語は、初見だとピンと来ず、多用は嫌われる場合も。日本でも「おじさんビジネス用語」としてネタにされますが、その傾向は海外にもあると分かる、8カ国を対象とした調査結果が興味深いです。「横文字だから」かと思ったら、英語圏でもそうなのか……。


言語学習アプリのDuolingoが、SNSのLinkedInと共同で実施した、「State Of Workplace Jargon(ビジネス用語の使用に関する実態調査)」。日本、米国、英国、インド、オーストラリア、コロンビア、ブラジル、ベトナムの社会人8000人を対象に、ビジネス用語の使用頻度などを調べています。
調査によると、世界の58%の社会人が「同僚が職場でビジネス用語を多用している」と回答。半数近く(46%)の社会人が、「できることならば職場でビジネス用語の使用をなくしたい、あるいは減らしたい」と考えているとの結果が出ました。
また、対象の3人に2人が、「職場のビジネス用語を自分で理解する必要がある」と回答。その傾向は、特にベトナム(86%)、インド(78%)、米国(56%)において顕著で、日本では47%となりました。
これを「ストレスの原因」「生産性を低下させる」「(知らない人を)会話から取り残させる」とする意見もあり、全体の57%が「月に数回以上ビジネス用語の誤解によって時間を浪費している」、32%が「週に数回無駄にしている」、40%が「ビジネス用語の意味を知らなかったために、仕事で誤解やミスをしたことがある」と回答。レポートではビジネス用語の多用について、「コミュニケーションを複雑化し、ミスや余計な会議、メール修正などによる時間の浪費につながる」「職場に排他的な環境を生み出す可能性がある」と、厳しめにまとめています。


さらに日本においては、「ツーカー(※1)」や「あいみつ(※2)」「1丁目1番地(※3)」といった、いわゆる「おじさんビジネス用語」についても追加で調査を実施。上記3語のほか、「音頭をとる(※4)」「よしなに(※5)」「全員野球(※6)」「がっちゃんこ(※7)」「ガラガラポン(※8)」「鉛筆なめなめ(※9)」「ロハ(※10)」について、認知度を調べています。
※1:以心伝心で意思疎通できる気心の知れた仲
※2:「相見積もり」の略。1つの案件について複数の業者から見積もりをとり、それぞれの条件を比較すること
※3:最優先で処理すべき課題など
※4:先頭に立って物事に当たる
※5:よろしく、いい感じに
※6:一致団結で物事に当たる
※7:複数の事項をまとめて処理する、またはアイデアなどを複合する
※8:企画等を白紙に戻して仕切り直す
※9:数字をごまかして帳尻を合わせる
※10:無料の意。只(タダ)を分解してカタカナとして読んだしゃれ
結果、トップは比較的に字面から意味を想像しやすい「音頭をとる」。それでも全体の認知度は51.9%で、最下位の「ロハ」は22.16%となりました。また、17.66%が「どれも分からない」と回答しています。

Z世代社会人の多くが若手ゆえに仕方ない部分もありますが、その大半がおじさんビジネス用語を認知していないとの結果も。世界的にも、ビジネス用語全般について、若い世代ほど「使用をなくしたい」傾向が出ています。となると、ひょっとしたらあらゆるビジネス用語が若者に敬遠される“おじさん言葉”なのかも……?
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