親ネコが子ネコをくわえたロゴでおなじみのヤマト運輸ですが、社名にも創業地にも由来しないこのマークがどうして同社のシンボルとなったのか、その理由を調べました。

このロゴは、もともとアメリカの運送会社アライド・ヴァン・ラインズ社のマークに着想を得たものです。同社は1957年にヤマト運輸と業務提携を結んでおり、ヤマト側の社長がアライド・ヴァン・ラインズのマークを目にする機会がありました。
そのマークには、親ネコが子ネコをやさしく運ぶ様子が描かれていたのですが、これは荷物を丁寧に扱う「careful handling」の精神を端的に表したもので、強く共感したヤマト運輸の社長が先方に使用許諾を取り、自社用にアレンジすることにしたのだといいます。

日本版のデザインを担当したのは、当時の広報担当者。日本人に親しみやすいロゴをつくろうとしたもののなかなかよい案が浮かばなかったのですが、最終的には6歳の娘が描いたネコの絵をヒントに、現在のものにつながるロゴマークを完成させました。
ちなみに、モデルとなった絵は、長年親ネコの周りに2匹の子ネコが描かれたものとされていましたが、2016年にはその絵の裏から親ネコが子ネコをくわえている絵がみつかりました。そのため、現在はこちらがモデルではないかといわれています。

お客様の荷物を、親ネコが子ネコをそっと運ぶかのような気持ちで――おなじみのクロネコマークには、このような運送業者の心構えが込められていたのでした。
参考文献
筆者:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。
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