中央大学硬式庭球部は21日、所属する学生が自身のTikTokに投稿した部活動の様子が「いじめや暴行ではないか」と指摘があった件で、同部は公式サイトで事実を認め謝罪した。
問題の動画では頭を下げてお尻をこちら側に向けて並んだ部員たちに向かって、ボールをラケットで打ち抜いて当てて喜ぶ様子が撮影されていた。

動画には「痛みに耐えてメンタルを鍛える新メニュー」との記述もあり、少なくとも痛みがあることは理解して行われていたようだ。投稿された動画が他SNSなどに転載されると一気に拡散。ネットでは「ただのいじめじゃん」「これはひどい」「これが面白いと思ってるんなら寒い」「散々やらかしてる奴らを見て学ばないのか?」と非難が寄せられていた。投稿は拡散に合わせて削除され、当該アカウントも削除されている。

テニスのスマッシュの速度はプロだと200キロを超えるとも言われている。学生であっても100キロ以上はあるだろう。そのボールが当たれば、ケガをすることもあるのは推測できる。
大学側の協力のもと調査を行ったところ、当該動画は2023年12月17日の年内最終活動日に収録されたもので、清掃を終えた18人が同時にコートに入り、9人対9人に分かれて行ったレクリエーションゲームのものと判明。「学年や部内役職などを限定せずに9人ごとのチームを編成して、毎回異なるメンバーで3回のテニスの対戦を実施し、各回の最後には、敗戦チームのメンバーがサービスライン上に背臀部を向けて並び、勝利チームメンバーがそこへ向けてベースラインからボールを打つことが行われていました」と報告している。
この行為で部員への外傷はなかったものの、本来このような行為は「大学スポーツに励むアスリートとして極めて不適切なもの」として、関わった部員に対して厳重注意を行ったとのこと。また、全部員に対して「ボールを避けることのできない人に向けることの危険性を改めて周知し、当該行為を今後一切しないよう徹底」するとしている。
また、今回SNSの利用方法についても、極めて不適切なものが認められたとして「厳重な注意を行うと共に、適切な利用のためのリテラシー教育を継続的に実施」すると説明している。
3月には神戸大学バドミントン同好会が、合宿先の旅館の障子を故意に破ったり、胴上げで天井に穴を開けるなどの行為が露見し、神戸大学が謝罪する事態が起きたばかりだ。
「当部会は、大学スポーツの精神に基づく活動を行うべく、今後とも、部員教育と内部統制の高度化に努めます」(中央大学硬式庭球部部会長・監督)
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