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卵を水に浮かせたまま落とすと割れる? 割れない? そんな疑問に答える動画がYouTubeに投稿されました。好奇心をかき立てられる内容が反響を呼び、記事執筆時点で21万回以上再生され、9600件のいいねを集めています。
中性浮力で卵を浮かせる
動画を投稿したのは、化学工学の博士号を持つ人がさまざまな実験を行なってみせるYouTubeチャンネル「The Action Lab」。今回は、浮きも沈みもしない無重力のような“中性浮力”の状態においた卵が、高いところから落としても割れないかどうかを実験で検証してみます。
中性浮力は浮こうとする力と沈もうとする力が釣り合った状態のことで、卵の場合、それと同じ密度の液体に入れたときに中性浮力を得られます。
実験ではまず水を満たした水槽に卵を入れ、少しずつ塩を加えて密度を変えていきます。すると、最初は沈んでいた卵が真ん中あたりで浮かんでいる状態になりました。

強い衝撃を与えても割れない卵
次に、プラスチック容器を水槽に入れ、卵と塩水を一緒に入れてフタを閉めます。水槽の中で作業するのは気泡を入れないためです。気泡があると容器の中で動き、卵に衝撃を与えてしまいます。

容器を密閉したら実験開始。落下させた容器が床に激突しバウンドするところをスローで見ると、内部では卵の位置が変化していないことがわかります。もちろん、卵にはひび割れも生じていません。中性浮力すごい……。

もっと高い2メートル40センチほどの位置から落としても卵は無事だったので、ちょっとした崖の約6メートルの高さから落としてみることに。しかし、これでもなお卵は無事で、ひび割れもまったくありません。

なお、それ以上の高さから落としたときには容器が壊れて卵が割れしまい、さらに金属の容器に変えたところ、容器の大きさが小さかったためか、卵が容器に接して割れてしまったようです。
卵の中身はどうなるの?
ただし、殻は割れなくても中身はどうなのでしょうか? 同じ状態の容器を激しくシェイクしてから取り出した卵を割ってみたところ、殻の中では白身と黄身が混ざってしまっていることがわかりました。
投稿者の説明によると、卵黄と卵白の密度が違っており、また殻の内部には気泡もあるため、卵の中でそれらが動いて混ざり合ってしまうとのことです。
「すばらしいデモンストレーション」
中性浮力の作用についてわかりやすく伝えてくれる動画に、「あなたは天才だ」「すばらしいデモンストレーション」「数年前にこのアイデアを思いついたけど、実際に実験するつもりはなかったので、実行してくれたことに感謝するよ」という称賛の声が寄せられています。
一方、自身が行ったことのある、“衝撃から卵を守る実験”を紹介する人や、中性浮力の対衝撃作用が題材として登場するSF作品のタイトルを上げる人もたくさんいました。
※画像は「The Action Lab」のYouTubeチャンネルより引用
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