デザイン素人のエッセイストとデザイナーの友人がそれぞれ作ったポスターの画像がX(Twitter)で公開され、「どちらもいい」と話題です。投稿は記事執筆時点で600万回以上表示され、7万3000件以上の“いいね”を集めています。
即売会のポスターを作成
投稿したのはエッセイストの潮井エムコ(@m_emko)さん。自分の文学作品を販売する即売会「文学フリマ」に掲示するポスターを自作したものの、「あまりにも微妙なのでミクに助言を乞うたら作ってくれた」そうです。
作成したのは、潮井さんの作品『置かれた場所であばれたい』を宣伝するためのポスター。潮井さん自身が作った物は、ポスター上段に本のタイトル、中段に表紙とキャッチコピー、下段に概要と収録作品のタイトルが配置されています。

配置が全く違う!
一方、友人のミクさんが作ったポスターは、上半分が本の表紙をそのまま大きくしたかのようなデザインになっています。ポスター中段には収録作品のタイトル名が点在しているエリアと、定価を記しているエリアがあり、下段には概要とキャッチコピーを配置。情報量は潮井さんが作ったものと大きく変わりませんが、記載の仕方が大きく異なります。

潮井さんによると、今回のポスターは「文字情報の伝達」よりも「フリマ参加者の目を引き、本のイメージを伝えること」に重点を置いているとのこと。ミクさんがデザインした物を印刷すると、ポスターの文字は下地の色に飲み込まれることなく、くっきりと記されていることが分かります。確かにこれは目を引く!

それぞれのよさに「どちらもいい」の声
読ませるエッセイストと、見せるデザイナーのセンスがそれぞれ発揮されている2種類のポスター。Xでは「右のポスターには思わず足を引き留めるような魅力があるし、左のポスターには本を買おうか迷ってた人の後押しをするような魅力がある」「右のほうは情報の優先順位が意識されていて、通りがかりの人へ手に取ってもらう広告として作られている 左はすでに何か読みたい人向けの紹介文として情報が網羅されている」と、双方のデザインの長所を挙げる声が多数寄せられています。
全26編を収録している『置かれた場所であばれたい』(朝日新聞出版)は、潮井さん初の著書。娘を山に放り投げる母や元スパイの祖母、生卵を育てさせる先生など、一筋縄ではいかない人間模様とささやかな日常を描いた作品です。
画像提供:潮井エムコ(@m_emko)さん
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