5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回紹介するのは2022年に投稿され話題になった、電球を液体窒素に入れてみる化学実験の動画です。

 この動画が投稿されたのはカナダのYouTubeチャンネル「NileRed」(@NileRed)。化学の自然な美しさを伝えるため、いろいろな興味深い実験を投稿しています。

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電球を“中身だけ”にして実験

 用意されたのは一般家庭で使われるような、何の変哲もない電球。しかし電球は登場するなりすぐに「興味があるのは中身だけ」と床にたたきつけられ、外側のガラス球が粉々に割れてしまいました。冒頭から、ちょっと大胆な展開に驚いてしまいます。

電球を液体窒素に浸ける実験
ごく普通の電球を用意

 まず、このガラス球がない状態の電球を通常通り発光させたらどうなるのか実験してみます。すると結果は、炎が燃え盛るように数秒間強く発光し、フィラメントから煙が出て焼き切れてしまいました。電球にとってのガラス球がとても大切な役割を果たしていることがよく分かりますね(ガラス球には不活性ガスが封入されています。参考記事)。

電球を液体窒素に浸ける実験
ガラス球をプラグに差し込むと……
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今度は液体窒素で実験

 続いて、新しくもう1つ用意した電球のガラス球を同じようにたたき割り、今度は液体窒素に入れてみます。こちらはいったいどうなるのでしょう?

 静かに液体窒素に沈めていくと、煙が出て少し泡立ってきました。しかしスイッチを入れてみても、発光する様子がありません。これは液体窒素がフィラメントを窒素ガスで囲み、空気や酸素から守っているからだそうです。

 しばらくすると液体窒素は、ボコボコと気泡を激しく立ちのぼらせながら、発光したフィラメントによって白っぽく輝きはじめました。何だかちょっとおしゃれな間接照明にも見えます。

電球を液体窒素に浸ける実験
液体窒素に入れるとこの通り
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「これは本当にすばらしい」と6200万回以上再生

 この動画は現在でも興味深く視聴され、記事執筆時点で6200万回以上再生されています。コメント欄では、「こういう化学プロジェクトク大好き」「かっこいいランプみたいになったね」「これは本当にすばらしい」「僕たちが頭の中で考えているけど、できないことをしてくれた」「冷静に話しつつ激しく電球を割るのがいい」「高校の化学の先生よりも、彼から学んだことの方が多いな」など、好奇心を刺激された視聴者からの感想が多数寄せられています。

 YouTubeチャンネル「NileRed」(@NileRed)では他にも「ダイヤモンドで世界一高い炭酸水を作る」「古いジュエリーを純金の延べ棒にする」「透明な木材を作ろう」など、面白そうな化学実験動画をたくさん投稿しています。

画像引用:NileRed(@NileRed)さん