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5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回は、2021年8月にYouTubeへ投稿された、ガンダムジオラマ製作での失敗とそこからのリカバリーのプロセスを収めた動画を紹介します。その見事な技術も反響を呼び、記事執筆時点までに280万回以上再生され、3万6000件のいいねを集めています。
カッターナイフで岩肌を作る
マレーシアのガンプラ愛好家のYouTubeチャンネル「EA Gunpla」が投稿したのは、ユニコーンガンダムのジオラマ作りの様子です。
冒頭では発泡スチロールの板をカッターナイフで手際よく削って岩肌を作っていきます。岩壁と岩場を作り、発泡スチロールで作った岩石をいくつか接着すると、ゴツゴツとした岩の造形が現れます。

さらに、接着剤を塗布した上に砂利や砂の素材を散らばらせて塗装。黒のスプレーで下塗りした上に複数の色を重ね塗りしていくと、リアルな岩のようになりました。
ユニコーンガンダムへの見事な汚し塗装
次に、組み立て済みのユニコーンガンダムの塗装です。いったんバラして基本的な塗装を行なった後は、“汚し塗装”を施していきます。
そして、左足を岩場に固定し、その周囲を岩でおおいます。左足にはサビ色の塗装を加えて、長年動いていなかった様子を表現します。
一方、右足は持ち上げ、左手は高く掲げているポーズをとらせます。これにより、埋まった左足を引き抜こうとする躍動感いっぱいの場面となりました。

まさかのトラブル発生
ここまでできた段階で、岩に埋まっている左足のひざ直下の高さまで水中につかっているように表現するため、周囲に枠を作ってエポキシレジン(樹脂素材)を流し入れます。
ところが、これが初めて使う種類のエポキシレジンであり、説明書を読まずに使用してしまったことからトラブルが生じます。本来は透明感のある仕上がりを期待したようですが、固まったレジンの内部に多数の気泡やひびが発生してしまったのです。
これには相当に落胆したようで、作業用の手袋をジオラマに投げつける場面もありました。

製作者によると、この時点でいったんは諦めようとしたそうですが、妻が気持ちを落ち着かせてくれ、このジオラマを救済するアイデアをくれたのでリカバリーを試みることにしたそうです。
ジオラマの設定を変更してリカバリーを図る
製作者は、ユニコーンガンダムの全身が完全に動かなくなり、そのまま長い年月が経過した状態を表現することに決めたようで、サビの表現を施していなかった右足の水面に近い部分や、ボディの各所にもサビ塗装を追加します。
さらに、左足の岩に埋まっている部分はレジンの気泡やひびで見えにくくなってしまったため、ひざの高さまで岩に埋まっている表現に変更。ユニコーンガンダムが動かなくなってからの長い年月を表現するため、ボディの各所が苔むした表現も加えます。古代の遺物みたいになってきた……!

3Dプリンターで出力した小舟と船頭を着色して水面に乗せ、穏やかな波の表現を加えたら完成です。小舟が加わることで、かつての戦場に取り残されたユニコーンガンダムと、今は平和を取り戻した自然の光景という対比のコントラストが鮮烈な作品となりました。

「本当に美しい」「感動を与えてくれる」
バックストーリーへの想像をかきたてられる出来映えに、「細部の描写がとても好きだ。本当に美しい」「諦めなくて正解だった。最終的な結果はすばらしいよ!」「このジオラマは感動を与えてくれる」「すばらしい仕事だよ」という肯定的な反応が寄せられています。
また、諦めないよう励ましてくれた妻について、「前進するようあなたを後押ししてくれた奥さんに拍手を送ります」という声も上がりました。
※画像は「EA Gunpla」のYouTubeチャンネルより引用
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