先天性四肢欠損症のタレント・佐野有美さんが3月30日にYouTubeチャンネルを更新。過去の育児動画がSNSで拡散され、沈黙を破るまでの1カ月間以上、度を超えた誹謗(ひぼう)中傷に苦しんでいたことを告白しています。
過去の育児動画が発端
先天性四肢欠損症で生まれ、NHK Eテレ「バリバラ〜障害者情報バラエティー〜」に出演するなどタレントや講演家として活動している佐野さん。2017年に一般男性と結婚し、2020年には第1子女児を出産しています。
佐野さんは2月下旬から、SNSやYouTubeチャンネルの更新を突如ストップ。今回の動画は「大炎上と言われるほどにまでになった件」と題して、休止期間中に起きていた事件について語っています。
佐野さんによると、娘がまだ赤ちゃんのころに投稿した育児動画が、批判的な書き込みとともにX(Twitter)で無断転載されたことが発端。
主に四肢欠損の障害を持っていることを理由に、賛否両論の書き込みが爆発的に増え、自身のあずかり知らないところでひどい問題に発展していたと説明しています。

度を超えた誹謗中傷に傷心
佐野さんはXを利用しておらず、知人からの連絡で事態を把握したとのこと。
多くの攻撃を毎日のように浴びるようになり、「心が突き刺されたかのような辛い思いをするのだと痛感」「体は正直なのか、精神安定剤を服用しないと動機や嘔吐をするようになり」と心身ともに衰弱していたといいます。
佐野さんは、「産んだことがもう虐待、毒親ですよね」など、実際に目にした度を超えた誹謗中傷を紹介。
心ない言葉の中でも、娘に対して「今すぐ逃げてほしい」と促す書き込みが、「最も胸に突き刺さりました」と心を深く抉られたことを明かしています。

ヤングケアラー化の懸念に反論
一方で、出産前から十分な育児を行うために準備を整えてきたことや、現在まで無事故で育児ができていると伝えた佐野さん。
娘のヤングケアラー化を懸念する声に対しても、「(ヤングケアラーになると)思わせることをしないように、娘は娘の人生を大切にしてもらい、歩んで行ってほしい」「必ずしも支えてもらう一方通行のような考えは今も今後も決してありません」と反論しています。

また度を超えた誹謗中傷に対して、弁護士に相談して法的措置を取ることを表明。今後については、全てのSNSのコメント欄を閉鎖し、YouTubeやTikTokの生配信のみコメントを受け付けるとしています。
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