円安の影響で海外観光客が増える中、日本での滞在は多くの人にとって刺激的で魅力的な体験となっています。
しかし、その一方で、日本の日常の風景に触れた旅行者が「どうしてこうなるの?」と不思議に思う場面も少なくありません。
例えば、街中にゴミ箱がほとんどないのに清潔さが保たれていること。あるいは、混み合う電車でさえほとんど会話が聞こえないほどの静けさ。さらには、受け渡しひとつにしても丁寧さがにじみ出る振る舞い──これらは日本の文化に初めて触れる人に、独特の秩序や不思議さとして強く印象づけられるようです。
こうした“カルチャーギャップ”は、日本社会が大切にしてきた「周囲への配慮」や「穏やかな共存」が自然と形になった結果だと言えるでしょう。そのため、日本を訪れた旅行者からは、日本人が当たり前のように行っている行動に驚きの声が多数寄せられています。
Reddit「JapanTravelTips」では、日本を訪れて「日本人がごく普通にしている日常の振る舞い」がとても印象的だったという、カナダ人旅行者の投稿が注目を集めました。
海外旅行者が驚いた日本人の“さりげない気配り”
注目を集めたテーマの投稿者であるLunarTartarSauceさんは、「他にもあるけど、私が日本に行くたびに無意識に真似してしまう日本特有の習慣」として、4つの日本の習慣を紹介しています。
1. 座席を倒す前に必ず「倒してもよろしいですか?」と声をかける
新幹線などで座席を倒す前に、後ろの人へひとこと断りを入れる——返事はほぼ「はい」なのに、それでも確認する丁寧さは、海外観光客には新鮮に映るようです。
2. エレベーターでボタンの近くに立つ人が“操作役”になる
ショッピングモールや駅などのエレベーターでよく見られる場面として、ボタンの近くに立った人が「開」ボタンを押して他の人が降りるのを待つ姿。頼まれたわけでもないのに、自然とその役割を担う姿は珍しいようです。
3. 物を手渡すときは可能な限り“両手で”
支払いのときや荷物を渡す際、日本では、自然と両手を添えて差し出す光景をわりと目にしますが(支払いの際に片手に財布を持っている場合は別)、相手を敬う気持ちが形になった日本人ならではの行動として見られているようです。
4. 混雑した電車ではリュックを背中から前に回す
日本では電車に乗った際、スペースを節約するための配慮として、電車の中でリュックサックを背負わず、前に抱える人が多いですが、こうした光景も日本らしさのひとつとして、少なからず認識されているようです(なお、カナダでは通常、足元に置くだけ)。
この投稿に対して、多くのユーザーが「海外では見られないけれど、日本では普通の振る舞い」についてコメントをしています。
「私がぶつかって謝ったら、相手も悪くないのに謝り返してくれたんだ」
「ゴミ箱がほとんどないのに、これまで訪れたどの都市よりも街がきれいで驚いたわ」
日本のマナーが海外から高く評価される理由は、特別なルールよりも“相手を思いやる心”が日常生活に自然と根づいていることにあるのかもしれません。旅行者にとっては、その一つ一つが新鮮な驚きとなり、日本の印象をより豊かなものにしているようです。
参照
Reddit「Want to be polite and respectful in Japan? I’ve noticed some unique habits while I was there」
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