STARTO ENTERTAINMENT(STARTO社)のタレントのコンサートを主催するヤング・コミュニケーション(YC社)が3月2日、「チケット流通センター」に対し、「チケットの不正転売を仲介して手数料を得ることの正当性がないことを確認するため」として、不当利益返還請求などを求める訴訟を提起していたことが分かりました。チケットリセールサイトの転売仲介責任を問う訴訟は、日本初です。
運営会社「法的根拠がない」と転売チケット出品削除依頼を一蹴
STARTO社によると、YC社が今回提訴を行ったのは、「国内No.1の実績」を自称するチケットリセールサイト・チケット流通センターを運営するウェイブダッシュ社と、東京都在住の男性。この男性は同サイトを通じて反復継続してYC社が手掛けるコンサートのチケットを高額転売していたとされています。
YC社が販売するコンサートチケットは購入者本人のみが使用できることが法律で定められている「特定興行入場券」であり、そもそも第三者への譲渡は禁止されています。そのためYC社は2024年8月26日から2025年10月ごろまで1万件以上の転売チケットについてウェイブダッシュ社に対して出品の削除を繰り返し依頼。しかし、ウェイブダッシュ社は「法的根拠がない」と主張し、削除には一切応じてこなかったといいます。
「転売サイト自体の責任を問わねば不正転売を根絶できない」
チケット流通センターは、売り主からチケット代金(税込)の10.45%、買い主から3.3%の手数料を得ています。定価1万円前後のチケットが多いYC社の公演では、数倍から100倍近い金額で転売されているケースも散見され、同サイトが巨額の手数料収入を得ていることが分かっています。
こうした背景について、YC社の代理人を務める東京フレックス法律事務所の中島博之弁護士は、「YC社を含むイベントの興行主は、来場するファンや出演するタレントのために、公演の制作費や会場費、人件費、広告費などを負担し、天候などさまざまなリスクを抱えながら公演を行っている。一方で転売サイトは、興行に対してリスクを負わずにイベントに“タダ乗り”し、興行主からの出品削除依頼や無効化の要請にも応じないまま多額の利益を得ている」との見解を説明しました。
また、今回の提訴では、YC社が主催するSnow Manのコンサートなどを中心に、1枚13万円で販売されたチケットを含む15枚がチケット流通センターで販売されていたことから、「このチケット転売の仲介により、ウェイブダッシュ社が14万6985円を不当に得た」と中島弁護士は指摘。
チケットの高額転売が社会問題化しているとした上で、「転売サイト自体の責任を問わなければ、不正転売を根絶することはできない」とし、チケットの不正転売を仲介して手数料を得ることの正当性がないことを確認するため提訴したと明かしました。
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