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──シリーズを見ていると、キスシーンではセアがハユンの首を支えていたり、腕をロックしていたり、とにかく「セアは”OFF“になると絶対にハユンを逃がさないな」と印象があります。例えばseason3のepisode1 Uncut Versionではハユンがセアを壁ドンした場面で押し返してきたり、ハユンが積極的に仕掛けるとそれ以上にセアがアグレッシブになる気がするのですが、こういったお芝居の狙いについても教えていただけますか。
ハン・ジウさん:セアには、ハユンをコントロールしたい、独り占めしたいという執着があるんじゃないかと思っています。撮影前にはユニと「あなたがこういうことをすると、私はこういうふうに動くね」とか「私は押し付けるようにするね」っていうぐらいの簡単な打ち合わせもしますが、セアとハユンの関係性の構造上、自然とセアがリードする流れが作られていくようです。
もちろん私だってハユン(ユニ)にチャンスを与えているんです。「こうしてみる?」と提案してみたり。でもそれが結局セアの満足には至らなかったんじゃないかと思います。
──ユンさんはどういった演技プランに気を配りましたか。
チョ・ユンさん:ハユンは「目線をどうするか」っていう点にすごく気をつけていました。素直な子だからこそ、目線まで素直。全ての目線で思うまま感じられるようにハユンの感情を伝えたいと、そう思っていました。
──仰る通り、ユンさんは本当に目のお芝居が卓越されていますよね。表情というよりは目、目線というか。愛情から嫉妬まで幅広く伝わってきて本当に素晴らしいと思いました。
チョ・ユンさん:ありがとうございます!

──「ON&OFF」といえばYouTubeのハッシュタグに「#키스」が入ってるくらい、キスが代名詞のドラマになりましたが、特にseason3のepisode2 Uncut Versionでは、アクロバティックなキスシーンが登場し、ファンを驚かせました。こうしたシーンについてはどういった狙いがあったのでしょうか。
ハン・ジウさん:個人的にもかなり悩み抜いたシーンです。これまでのseasonでさまざまな感情表現を試みてきたので、今回はどう違ったアプローチで表現するか──かなり考え込んでいました。
Uncut Versionはメンバーシップ限定で公開される映像なのですが、当時はメンバーシップの期限が切れていて、自分では直接確認できていない状態でした。今日、記者さんに映像を見せていただいて、初めて完成版を見ることができました。我ながら「本当に綺麗に仕上がっているな」と実感しました!
一同:(笑)。
「応援はすごい力になる」、主演2人が語るファンへの想い──
──それぞれの役を演じたことによって生じた、変化はありますか。
ハン・ジウさん:セアを演じるようになってから、以前とは少し違う“お姉さんっぽい雰囲気”が自然と出るようになった気がします。たぶん、一緒に演じたユニのおかげもあると思います。
また、ファンの方がたくさん増えたことを実感するようになって、その変化をより大きく感じています。応援してくださる方がいるという事実は大きな力になりますし、「もっと頑張りたい」「恩返ししたい」という気持ちにつながっています。
最近はファンの皆さんが作ってくださった写真や動画、イラストを見るのがとても楽しくて。自然とスマートフォンを眺める時間も増えた気がします(笑)。
チョ・ユンさん:ファンの方々がたくさんできたという変化が一番大きいと思います。その変化をはじめとして、他の作品にも声をかけていただけるようにもなりました。あと、お母さんが急に優しくなった……!(笑)。
一同:(爆笑)。
──作品公開後の反応、特に海外での評価をについてはどのように感じていますか 。
ハン・ジウさん:「日本のメディアからインタビューのリクエストがきたよ」と言われた時に、海外にもたくさんのファンの方がいるのだと、初めて実感したように思います。日本から記者さんが来るほどこの作品が日本でも関心を集めているという事実が、とても不思議で新鮮に感じられました。
まだ海外のファンの皆さんと直接お会いしたことはないので、完全に実感としてつかめているわけではありませんが、これからファンミーティングなどを通して実際にお会いできるようになれば、より強く感じられるのではないかと思います。
また、日本の方は俳優に気を遣ってコメントなどは控えめしていらっしゃると聞きました。でも、私たちにとってはそれが大きな力になりますので、たくさんの応援やコメントを寄せていただけたら本当にうれしいです。
チョ・ユンさん:「海外でもさまざまな反応をしてくださっているよ」というお話を聞いて、言葉とか文化を超えても作品というものを伝えられるんだということを意味深く感じました。今回の経験を通して、お話が持つ力は国境を越えるという考え方を持つこともできました。
私のお芝居が物語の中である程度の役割を果たせたのであれば、意味のある経験ができたのだと思います。コメントを見てこみ上げてくるものがあるし、私もコメントはたくさんいただけるとうれしいです。
監督:日本のファンの文化、カルチャーはすごく成熟していると聞きました。静かだけど、強い応援をしてくれるという文化が発展していると。しかし、Sukfilmの作品でも日本語のコメントなどはあまり見かけなかったので、日本で私たちの作品が話題になっていると気づくのが遅れてしまいました。もしファンの皆さんさえよければぜひ積極的にコメントを寄せていただけるとうれしいです。
──ファンの方との交流についてはどう感じていますか。
ハン・ジウさん:ファンの皆さんからいただく手紙を読んでいると、印象に残る瞬間が本当にたくさんあります。作品を通じて夢を見つけたとか、私の演技を見て力をもらったといった話を聞くと、とても大きな意味を感じます。また、それぞれの状況の中で困難を抱えながらも、それを乗り越えようとしているお話に触れると、いっそう心に残ります。
そうした率直なお話を通して、自分が誰かにとって小さな力になれているのだと感じるとき、俳優として、そして一人の人間ハン・ジウとして、演技ができることへの感謝をあらためて感じます。
たまに私を心配してくださったり、自分の生活の中でいいものだと思ったものを私にまでに分けてくださろうとする方もいらっしゃるんです。好きな本のセリフとか歌詞とかを「オンニ聞いてみてください」ってシェアしてくださる。そういう時はお互いに心を通わせているような気がして「私たちって心を分かち合えるんだ」と、特に印象に深く残ります。
チョ・ユンさん:ファンの方とコミュニケーションを取るたびに想いに残ることは、私のことをすごく心配してくださってるなと。「何かをやって欲しい」というよりは、「いつまでもそばにいるから焦らなくても大丈夫だよ」っていうことを伝えてくださるのがすごく印象深いです。


──最後に、ファンの皆さん、日本のファンへメッセージをお願いします。
4話完結の短いドラマとして始まった作品でしたが、気がつけば全20話にもなる長い物語が完成しました。
これもすべて、ファンの皆さんがこのドラマを愛してくださり、セアとハユン、そしてジュウォン、ヨヌ、ジアンたちの物語に耳を傾けてくださったからこそだと思っています。
私たちの物語は一度ここで幕を閉じますが、Sukfilmからはこれからも面白い物語や魅力あふれる人物たちがたくさん登場しますので、ぜひ変わらぬ愛をお願いいたします!
そして、ときどき私たちのことを思い出していただけたら、とてもうれしいです(笑)。
至らない部分もたくさんあったはずなのに、いつも温かく見守ってくださって本当にありがとうございました。
2026.03.15 ハン・ジウ


まず、私をはじめ作品を愛してくださったすべての方々に本当に感謝しています:)
愛されることに、一度も無駄なことはないと思います。ご尽力いただいたすべての方々に、改めて心から感謝申し上げます。
皆さんに出会えて、私に目標と力が湧いてきました。
今後、作品を通じて観客の皆さんに小さな響きでも残せる演技をしたいと思っており、
また「誰かの物語は結局私たちの物語かもしれない」という共感と慰めを伝えることができる
俳優になりたいです!
いつも言っていることだけど、私たち、穏やかにずっと長く会いましょう〜愛してる!!
2026.03.15 チョ・ユン


Sukfilm「ON&OFF」を愛してくださるファンの皆様に心から感謝いたします。
皆さんからとても温かい関心と応援をいただいた分だけ失望させる作品で返したくないという自分なりの哲学を持っています。
まだ至らない点は多いですが、一歩ずつ成長し、より良い物語と作品でお返ししていきます。
2026.03.15 Sukfilm 代表より


編集後記
「NHK紅白歌合戦の裏側」「大阪・関西万博の攻略法」など、不定期でお届けしてきた「記者の目」シリーズ。皆さまのおかげで2026年3月より月刊連載に昇格することとなりました。
記者という立場だからこそ見える景色、物事を色々な角度からつぶさに観察して書いてきた記事、それが「記者の目」です。その新規連載1本目。私は何を書くべきなのか──、そう漠然と考えていた中で偶然出会ったのがドラマ「ON&OFF」でした。
劇的にドラマチックな展開を描いているわけではなく、普遍的な上司と部下の恋愛を描いているのになぜこんなに美しい映像作品になるのか──。しかもそれがWebドラマで実現できた理由は何なのか──。なぜ韓国初のWebドラマが世界で話題を呼んでいるのか──。
映像制作出身の記者という少し変わった経歴を持つ私だからこそ、このドラマの魅力を、そして制作の裏側を伝えられる気がして、ドラマ「ON&OFF」の取材を1本目のテーマに選びました。
本記事は、ねとらぼとしては初めて、韓国語でも全編が公開されました。言語も文化も異なる国で作られた真心のこもった映像作品が、日本のメディアの流れをほんの少しでも動かしたという点を、非常に感慨深く感じています。
取材にあたり、Sukfilmは非常に細かで丁寧な心遣いで接してくださったほか、監督と俳優さんたちは「すべての質問に回答したい」と長丁場の取材に嫌な顔一つせず応じてくださいました。この場を借りて改めて深くお礼申し上げます。そして素晴らしい通訳でスムーズな進行をアシストした石恵琳(ソクヘリム)さんと、私が韓国で取材しやすいようにと静かにフォローし続けてくれたキム・ジウマネージャーにも深く感謝いたします。
特に印象的だったのは、監督の飾らない人柄。そして、ハン・ジウさんの言葉の端々から感じられる信念と優しさ、チョ・ユンさんのいたずらっぽさの中に垣間見える気遣いと情熱。
特に俳優さん方は「ファンへのメッセージをお願いしたい」とお伝えした際に、「色紙はもうないですか。できればもっと書きたいです」とおっしゃってくださったほか、海外のファンの様子を尋ねる場面も多く、本当にファンの皆さんへの感謝と愛に溢れている様子がよく感じられました。そうした魅力が、この記事を通して少しでも伝わっていれば幸いです。
初の2部構成となる「ON&OFF」season3。今後、セアとハユンの物語はどのように展開していくのか──。そして、ハン・ジウさん、チョ・ユンさんという才能あふれる俳優と、Sukfilmという気骨ある映像制作チームが、これからどのような物語を紡いでいくのか──。引き続き目が離せません。
ドラマ「ON&OFF」はYouTubeにて通常版が無料公開中。メンバーシップではthe uncut versionが限定公開中です。
(執筆・撮影:Kikka)