少し遠くへ出掛ける機会がありました。旅先の人々の話す言葉や、お店に並んだお菓子や料理、そんなところの端々にその地らしさを感じます。今回は、現代詩を届けながら、それを書く人たちが暮らす土地とのつながりも感じさせてくれる同人誌です。

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今回紹介する同人誌

『ポエムネクスト創刊号』A5 86ページ 表紙カラー・本文モノクロ
著者:泉水雄矢、霧谷のあ、篠崎連、馬場陽子、街田灯

多彩な切り口
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「1ミリだけ詩に興味がある人たちに2ミリ目を提供する」を目指して

 こちらのご本は、いま詩を詠み、発信することや、それを取り巻く状況について伝え、そして詩そのものも収録した同人誌です。

 「現代詩とは?」をひも解くマンガ、考察やコラム、そしてもちろん、寄稿者による詩もしっかり収録されています。詩作品とマンガのバランスのおかげなのか、それとも詩の持つ“間”の力なのか、詩に詳しくない私もさらっと入っていけるような抜け感があります。

 読めば、「1ミリだけ詩に興味がある人たちに2ミリ目を提供する」を目指しておられるとのこと。なるほど! 本を手に取ってぱらぱらとめくったときに「私には難しいかな?」ではなく、「詩のこと、知りたいかも」と、もう一歩踏み込んでみたくなる。そんな余白が紙面にはあります。

現代詩って? をマンガでも
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現代で詩を紡ぐ……その戸惑いの露を払う

 その中でも、「現代詩とポエムに違いはあるのか?」という考察や、明治時代から現代まで、社会に詩が浸透していく様を織り込んだマンガなどには、詩に興味を持ち始めた人がなかなか俯瞰しにくい、“ふまえておくといいこと”が盛り込まれています。そこには、現代詩ってこれでいいのかな? なんて足を止めて惑うことがないように、初心者の行く道の露をそっと払ってくれるような思いやりを感じました。

 そして掲載された詩は、それぞれの書き手の方が持つ世界の見方や、心の内をまっすぐに伝える力があります。この、ダイレクトな詩たちと、コラムやマンガが合わさって、初心者が顔を上げたときに先輩たちの背中がすぐ近くにあるような、そんな寄り添う心強さがにじみます。

地元の光景を主題にした作品も
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土地の気配でつながる、福岡の魅力

 はじめての人たちに向けた顔と、もうひとつ。本誌には、福岡という土地に目を向けた顔もあります。詩作品の端々から、福岡の風景や暮らしがうかがえるとともに、近年の福岡における文芸同人誌の動きがまとめられているのも、この土地で創作活動がどのように展開していったかをたどることができ、とても興味深いです。

 1年に1冊の発行を予定しており、2026年の秋に第2号が発行予定とのこと。詩にまっすぐ向き合う姿勢がみずみずしく、次号も楽しみです。

その場に立ち会ってきた人からのまとめの興味深さ!
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サークル情報

サークル名:さきがけ文学会
入手できる場所:BASE
次回イベント参加予定:2026年10月4日 文学フリマ福岡12
X(さきがけ文学会):@sakigake_japan
X(泉水雄矢):@yuuya_izumi

今週の余談

 今回の同人誌は、福岡市総合図書館さんを訪れた際に出会いました。郷土の資料としてご本が所蔵され、紹介されているのを、旅先の短い時間ながらとっても興味深く読みました。土地の動きをその土地で知れるの、わくわくしました!

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