テレビアニメ「Canvas2 〜虹色のスケッチ〜」はエンディングが特に必見!?(3/5 ページ)
本作の見どころを出演者の方々に伺ってみると、原作が恋愛AVGということもあってかやはり恋愛の部分が大きいようだ。第1話だけを見ても、霧の初登場シーンが浩樹への告白であるなど、その様相は顕著に現れている。その恋愛面に関して、出演者のひとり猪口さんはこう語っている。「ゲームはプレイヤー次第でどのヒロインとも恋愛をしてくれますが、テレビアニメではよほどのことがないかぎり、最終的には1人のヒロインと結ばれる。そのぶん、浩樹が誰を選ぶのか注目してほしいです」。
猪口さんの言う通り、ゲームでは自らの選択次第で自分の好きなヒロインと自由に恋愛をすることができるが、アニメではそういうわけにもいかない。そこがもちろんゲームをアニメ化する魅力の1つであり、はがゆい部分でもある。霧を演じる生天目さんも、そんなはがゆい思いを味わっている1人のようだ。「ゲームなら自分の好きな子にだけ優しくすることもできるんですが、アニメだと主人公はみんなに優しいんですよね。それが演じ手のはがゆい思いにつながることもあります。特に私は、最初から浩樹に想いを寄せている霧を演じているので“どうしてあの娘に優しくするの!?”なんて感じてしまうような、ヤキモキする場面が多いんです」。キャラクターに感情移入しながら演じる声優さんにとっては、視聴者以上にヤキモキすることも多いだろう。しかし、それほどまでに感情をキャラクターにシンクロさせている声優さん方の演技が、複雑な心の葛藤を描き出す恋愛部分の物語を大いに盛り上げてくれることは間違いない。
では、本作での恋愛関係はどのようになるのだろう。主人公はゲームのときのように、たくさんのヒロインと恋愛を繰り広げていくのだろうか。美術部の部長・竹内麻巳を演じる豊口さんはこう語っている。「基本的に恋愛の部分は、浩樹とエリスと霧の3人を中心に描かれていくようです。霧とエリスの2人がどのようなアプローチ合戦を繰り広げていくのかは見ものだと思います」。豊口さんの言葉にあいづちを打つ声優さん方を見るにつけても、浩樹、エリス、霧の三角関係を中心に物語が進行していくのは間違いなさそうだ。しかし、必ずしもそのほかのヒロインたちが浩樹に恋愛感情を抱かないというわけではないらしい。
たとえば、声優さんの中には自らの演じるキャラクターが今後“浩樹に恋愛感情を抱いていくかもしれない”と感じている人もいた。萩野可奈を演じる徳永さんがその1人である。「小説家という職業のせいもあってか、今のところ可奈ちゃんは、エリスと霧が浩樹をめぐってもめているのを楽しんで見ています。でもこの先、何かの拍子に浩樹に心惹かれてしまう場面が出てくるのかもしれないなと感じています」。
また、エリスのクラスメイト・藤浪朋子を演じる高橋さんも思うところがあるようだ。「朋子ちゃんはすごく病弱で、ずっと学校に行くことができなかったという女の子です。そんな彼女を、浩樹とエリスちゃんは温かく迎えてくれる。だから、朋子ちゃんは浩樹とエリスちゃんをすごく大切に思っているみたいです」。ただ、と前フリを付け加えて、高橋さんはその後を続けた。「まだ全然わからないのですが、その大切な思いが一転して、浩樹への恋愛感情に変わってしまうこともあるのかも……」。メインの3人が物語の中心になってくるとはいえ、それ以外の女性キャラの感情の変化にも大いに期待できそうである。
それでは逆に、ヒロインたちに思いを寄せられる浩樹の感情を、櫻井さんはどのように感じているのだろうか。メインとなるエリスと霧に対しては、特に感じるところがあるらしい。「エリスと霧はまったく正反対の2人ですからね、浩樹もそうとう難しい決断になるのではないでしょうか。たたずまいもまず洋と和で違いますし、性格もエリスは押しが強くて、霧はいつも一歩引いているようなところがある。片や従兄妹で、片や幼なじみ。どちらも属性としては強力ですしね。当然、浩樹に対してのアプローチの仕方も全然違うので、これは困ったなという感じです。浩樹がどういう決断をくだすのか僕自身も気になっています」。猪口さんは冗談で「みんなを選んじゃうのかも」とも言っていたが、現在のところ櫻井さんにも浩樹の選ぶ相手はわからないようだ。その決断のほどを、ぜひアニメを最終話まで見て自らの目で確認してほしい。
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