売上7億円超の人気漫画『小悪魔教師サイコ』作画家・合田蛍冬氏が出版社を提訴した訴訟が和解 同一原作の後発漫画が出版されトラブルに 出版社は謝罪(1/2 ページ)
漫画『小悪魔教師サイコ』の作画を担当する・合田蛍冬さんが、2023年8月に同作を出版する「ぶんか社」を相手取って起こしていた訴訟(関連記事)において、9月13日付で和解が成立しました。ぶんか社は合田さんと読者に謝罪しています。
訴訟に至った経緯
合田さんによる漫画版『小悪魔教師サイコ』は三石メガネさんによる同名小説を原作とし、2021年4月にぶんか社から月刊誌で電子配信をスタート。2023年6月までに7億円以上を売り上げる大ヒットとなり、電子書籍プラットフォーム「ピッコマ」の年間人気ランキングで3位にランクインする人気作でした。
しかし同年11月に、原作の管理会社「taskey」が、自社サイトで同じ原作をフルカラー縦読みマンガ化しようとしていることが発覚。合田さんはぶんか社に「後発漫画の作成は完全NGとしてほしい」と連絡したものの、同社からは原作管理会社が原作をどう使うは自由といった回答があったといいます。
合田さんは、後発漫画が自分の漫画を模倣していないか確認するため、事前のネームチェックを要望。多くのシーンで類似点が発覚し、修正を申し入れたあとも、露骨な模倣ではないものの、構図やコマ割りを参考にしたとみられるシーンが多数存在したとのこと。ネーム確認や修正のための資料制作はクレジット掲載もなく無償でした。
合田さんが精神的に限界を迎え、2022年12月に自身のブログで「望んでいない後発漫画の連載が始まり、全く同じ原作のため、自分の描いた本件漫画を参考に制作されており非常に困っている」と心情を告白したところ、taskeyが問題視したとして合田版の連載が中止に。
さらにぶんか社側は合田さんに「taskeyから名誉毀損で訴えられる可能性が高い」としてtaskeyと原作者への謝罪を要求しました。なお後に合田さんがtaskeyに確認したところ、謝罪は要求していたが訴えるといった内容は発していないとの回答があり、ぶんか社の説明が虚偽だったことが分かっています。
2023年1月から合田さんの代理人、taskeyの代理人、ぶんか社の代理人の3社で話し合いが行われた際に、合田さん側は契約に「同一又は類似の著作物の出版を禁止する条項」があるはずで、ぶんか社側は後発漫画の制作を止めようと思えば止めるなり、反対の意思表示するなりできたのではないかと質問したといいますが、誠意のある回答は得られなかったとのこと。
結果的に合田さんは提訴に至るまで7カ月以上の休載を余儀なくされ、漫画の連載が再開する可能性も低いことからアシスタントを解雇せざるを得なくなったほか、内定していた「ピッコマアワード2023」に関してもトラブル解決のめどが立たなかったことから受賞がかなわなかったといいます。
合田さんによる訴訟経緯の漫画
ぶんか社の謝罪コメント
ぶんか社は9月18日に自社サイトに「お詫びと休載のお知らせ」を掲載し、合田さんとの訴訟で和解が成立したと報告。「他社にて同一原作・同一題名のWebtoon作品の連載を開始されるにあたり、十分な配慮が求められるところ、他社と合田先生の間で調整を進めてまいりましたが、結果として合田先生との調整を十分に図ることができず、本件漫画の読者の皆様にもご心配をおかけしてしまう事態となってしまったことにつきまして、読者の皆様及び合田先生に対しお詫び申し上げます」と謝罪しています。
また正式な休載告知をしていなかったことで読者に心配をかけたとして重ねて謝罪するとともに、「連載再開の目途がたっていないことから、今後も当分の間休載を継続させていただきます」と休載を伝えています。
合田さんのコメント
合田さんも同日、自身のブログで和解を報告。守秘義務があり和解の詳細は明かせないものの、「訴訟を通じて問題提起をした事項について私としては一定の納得がいく結果となりました」と述べています。
合田さん側は合計3円の損害賠償を請求していましたが、和解の内容に金銭の授受は含まれていないとのこと。
合田さんの代理人を務める東京フレックス法律事務所の中島博之弁護士は、訴訟を起こした当時この金額について、「本件のような行為は違法であると確認するため、金銭的賠償については最低額として訴訟提起をしました」としていました。
なお3円の内訳は「後発漫画の連載開始に関して十分な説明、報告を行わなかった債務不履行の損害金1円」「ぶんか社が、taskey側が合田さんを提訴する可能性があると虚偽の報告を行ったことによる損害金1円」「代理人間で協議することが決定した後に、ぶんか社から合田さんに当てつけのようなメールが送られてきたことに対する精神的苦痛に対する損害金1円」となっていました。
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