Xbox 360初のRPGは、やめどきに迷う――気負いなく遊ぶべし「【eM】-eNCHANT arM-(エム 〜エンチャント・アーム〜)」レビュー(2/2 ページ)

» 2006年01月16日 17時02分 公開
[篠崎薫,ITmedia]
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 ただし、肝心のフィールドが思った以上に見づらいと感じた。標準で表示されるアングルからでは、敵の立っているマスがハッキリとせず、判別するまでにかなりの苦労を要した。Xボタンを押してカメラ位置を切り替えれば解決するのだが、次の戦闘では再び標準アングルに戻ってしまうため、毎回操作が必要となる。エンカウントの割合が多いかな? と感じただけに、これは解決して欲しかった問題だ。さらに、最初にキャラが出現する位置がランダムなので、ボス戦などで変な場所に配置されると、不利な戦いを強いられることもある。直前でセーブしておき、何度もやり直せばいいわけだが……。ただし、最近のRPGとしては珍しく、セーブがいつでもどこでもできるのはうれしい配慮。その代わり、区切りがなかなかつかないため、いつまでもずるずると遊んでしまう危険性がある(笑)。

カメラアングルは全部で4種類。個人的には、ここで掲載した3番目のアングルが一番見やすく、最初に表示される視点が一番見づらいと感じたのだが……
メニュー画面を表示させ、セーブを選べばいつでも保存可能。これは非常に嬉しい機能だ。今時のゲームはセーブポイント以外ではセーブさせないケチな仕様なので、ぜひ真似してほしい

 戦闘シーンでは、各キャラがオリジナルアクションを披露しつつ敵と戦うのだが、この手の行動は何度か見ると飽きてしまうもの。そのためか、本作ではYを押すと演出を早送りすることが出来るようになっている。これがなかなか親切で、HDDレコーダの倍速再生のような感じで、音もちゃんと出しつつアクションだけ早くなってくれるのだ。とはいえ、それでもまだ遅いと感じることもあるので、やはり簡易戦闘モードが欲しかったところ。

“Yボタンで早送り”と親切に表示される。当然ながらデメリットは何もないので、よほどののんびり屋さんじゃない限り、頻繁にお世話になるだろう

冒険のサポートに関する部分も親切

 RPGの場合、良くあるのが“プレイ間隔が開いてしまい、次にどこへ行けば良いのか、何をしたらいいのかが分からなくなって挫折する”というパターン。誰しもが一度は持っている、苦い経験ではないだろうか。

 しかし、本作に関しては、そのような心配は無用。なぜならば、メニュー画面を開いたときに、ストーリーの目的が常に表示されているからだ。これを見れば、次に何をすればいいのかは一目瞭然。さらに、ゲーム全体から見た現在の進行状況を把握することも可能で、この画面を確認すれば残り何時間ぐらいでクリアできるかが、大体ではあるが逆算できてしまうのだ。プレーヤーにとっても、残りがどのぐらいあるのか分かれば、やる気も変わってくるというもの。他の作品には無い、細かい部分での配慮が随所に見られるのは、プレイヤー重視の表れではないだろうか。このような部分は是非とも、RPGをリリースしている他のゲームメーカーにも見習ってもらいたいものだ。

この画面には必ず次の目的が書かれているので、行き先やすべきことを忘れても問題なし

こちらでは、現在どのぐらいまで進んだのかが、矢印で示されている。また、クリアしてきたイベントの一覧もチェック可能

 なお、ゲーム中のグラフィックに関してだが、ハイビジョン対応のモニタで見る限りは、非常に美しい映像を取得できる。が、自宅にある一昔前のテレビ(普段、ゲームをプレイするときに使用しているもの)にS端子で接続してみたところ、小さな文字が潰れて見えないことがあった。いくらハイビジョンテレビが普及したとはいえ、まだまだ通常のテレビも使われているのだから、もう少し文字には気を配って欲しかった。当方と同じように、ハイビジョンに対応していないテレビでプレイしようと思っている人は、このことを頭の片隅に止めておくといいかもしれない。

 また、確かに綺麗ではあるものの、それがプレイに影響あるかと言えば、それほどでも……というのが正直な感想だ。もっとも、これに関してはジェネレーションギャップが絡んでくるかもしれないので、一概には言えないだろう。特に、RPGというジャンルができたばかりの頃からプレイしている人ほど、想像力が豊かな分、感動が薄いかもしれない。

絵と文字が重なってしまった部分が、普通のテレビでは見づらく表示されてしまう
グラフィックは美しいと思うのだが、もうひとつインパクトに欠けるような感じを受けてしまった

やり込み要素も、もちろんアリ

 ゲームが始まってしばらくすると、パーティもゴーレムをゲットできる。ゴーレムは仲間として連れて行くことができるが、ショップで創り出すことも可能だ。ゴーレムコアと呼ばれるアイテムを購入し、さらに必要となるマテリアルを持っているかショップで買えば、ゴーレムを合成できる。育成させて戦闘で活躍してもらうだけでなく、対戦させることも出来るので、育てがいがあるというもの。

 また、戦闘終了後に獲得できるスキルポイント(SP)を使えば、パーティやゴーレムのパラメータをアップさせたり、より強力なスキルを習得することもできる。ひたすら戦ってSPを稼ぎ全スキルを習得したり、パラメータを限界までアップさせるといった、やり込み要素も揃っている。1本のソフトで長く遊びたいという人でも、これなら大満足できるはずだ。

思わず萌えてしまうようなゴーレムもいたりする。一生懸命育てれば、愛着もわくというもの
ゴーレムを合成するには、ゴーレムコアを購入する必要がある。お金を貯めて、ショップで買おう

一部にクセがあるものの、そこが気にならないなら長く遊べるタイトル

 システムに関しては、通常のRPGよりも親切にできていると感じたが、いくつかの気になる部分もあった。一番大きいのは、アツマや彼を取り巻くキャラたちの、そのアクの強さではないだろうか。特にアツマは、大学生という設定にもかかわらず単細胞で、思ったことをすぐ行動に移してしまう、まるで小中学生のような性格をしている。しかも、登場するのは筋金入りのオカマだったり、言動のキツイ女性キャラだったりするので、システム以前に合わない人もいるかもしれない。戦闘も、あえて大衆受けするものではなく独特のシステムを採用したため、人によっては面倒でダメという可能性もある。

あまりにも安直な行動を見ていると、年齢設定が間違っているのでは? と思ってしまうことも(笑)。

 だが、プレイしていてイライラする部分があるわけでもないし、親切さは既存のRPGを遙かに凌駕していると言うこともあり、キャラと戦闘システムさえ気にならなければ誰でも楽しむことができるのは間違いないだろう。特に、どこでもセーブできることが、かえってヤメ時を失わせていることもあり、ハマりだすと止まらないことも確か。そういう意味では、こまめにセーブをする人にピッタリの、そんなタイトルなのかもしれない。

【eM】-eNCHANT arM-(エム 〜エンチャント・アーム〜)
対応機種Xbox 360
メーカーフロム・ソフトウェア
ジャンルレギュラーRPG
発売日1月12日
価格7665円(税込)
(C)2006 FromSoftware. Inc.All rights resreved.


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