「わたしの手術料は世界一高いぜ!」――手塚キャラ総出演の「マンガ アドベンチャー」:「ブラック・ジャック 火の鳥編」レビュー(1/2 ページ)
神のごときメスさばきで数々の患者を救う、奇跡の外科医ブラック・ジャック。手塚治虫が生み出した、このニヒルな天才医師がゲームの主人公となってニンテンドーDSに現れた。しかも数々の人気手塚キャラがゲスト出演。手塚ファンは遊ぶしかない!?
おなじみの天才外科医が難解なオペに挑む
黒いマントを羽織った無免許の天才外科医、ブラック・ジャック。一本のメスで奇跡を生み出し、一般の医者からはさじを投げられた難病患者やいわくつきの患者も救う。法外な報酬を要求するため、世間からの評判は悪いが、内には人間への愛を秘め、患者たちの心の闇もメスで開いていく……。
「ブラック・ジャック」は、マンガの神様・手塚治虫氏が後期に手がけたヒット作。「鉄腕アトム」で華々しい成功を収めた手塚氏だったが、劇画ブームに押され、次第に過去の人になりつつあった。アニメ制作会社の虫プロダクションも倒産し、どん底状態だった手塚氏が、医学部卒の知識を生かしマンガ家生命を賭けて勝負したのがブラック・ジャックだった。結果はご存じの通りの大ヒット。まさにマンガ家・手塚治虫氏が放った起死回生の作品なのだ。
このブラック・ジャックをもとにしたゲームが「ブラック・ジャック 火の鳥編」。孤高の天才外科医になりきって数々の患者を手術する。それだけでもファンにはたまらないが、さらに、写楽保介やメルモ、トリトンなど、手塚キャラ目白押しの、夢のオールスターキャストになっている。シナリオも原作を越え、世界規模の陰謀にブラック・ジャックが挑むという、スケールの大きい内容。手塚作品が好きなら間違いなく遊んでおきたい1本だ。
もちろん筆者も手塚マンガは大好き。中でも、やっぱりブラック・ジャックに一番思い入れがある。最初の出会いは小学生のとき。親戚のおじさんの本棚にあったのをパラパラと見て、衝撃を受けた。体が石になったり、手のひらサイズに縮んだり……。自分にもサボテンが生えてくるんじゃないかと眠れないほど心配したもんだ。高校生になって、改めて読んでからは、命の尊さ、人生の意味、そんなメッセージに感動した。
今回、ゲームをプレイしていて、また手塚マンガが無性に読みたくなった。押入の奥から段ボール箱を引っ張り出し、1日中ゲームとマンガで過ごした。なんだかとっても幸せな時間だったなぁ。手塚治虫氏に感謝したい。
手術シーンは手軽なアクション
さて、ちょっと業界ネタになるが、今、セガは手塚作品の独占ゲーム化権を持っている(2002年から7年契約)。本作は携帯機では2003年のゲームボーイアドバンスソフト「鉄腕アトム アトムハートの秘密」に続くセガの手塚ものだ。横スクロールアクションだったアトムハートと違い、今回はタッチパネルを使った“マンガアドベンチャー”に仕上がっている。アクションが苦手なユーザーでも気楽に遊べるだろう。
ゲームは全8章立て。合計34のオペをこなしていく。各エピソードはシナリオを読んだあと、実際にオペをして締めくくるという流れだ。
オペは主に2つのパートに分かれる。前半は上画面から次々と降りてくる、矢印型のコマンドをタッチペンでなぞるパート。「メス」なら斜め1本、「骨ノミ」ならジグザグに、素早く正確に線を引く。評価はOK・GOOD・GREATの3段階。矢印の周りにあるゲージが一周すると時間切れでミスになる。
攻略のポイントはコンボにあり! GOOD以上の評価を続けるとコンボが発生し、スコアアップ、さらには患者の体力も回復する。体力が0になったらゲームオーバーなので、コンボを切らないことが重要だ。
この矢印入力が終わると、次は「集中治療パート」に入る。ここでは各患者によって多彩なミニゲームが登場する。たとえば、黄色い線をはみ出ずに、スタートからゴールまでたどる「難解手術」。画面上で光る点を次々とジグザグになぞっていく「縫合」。出現した腫瘍をもぐらたたきのように素早くタッチして切除する「高速切除」……。ミニゲームのプレイ中も患者の体力は刻一刻と減っていく。まさしくオペは時間との戦いだ。
本作はアクションとしては比較的簡単な部類に入るだろう。スコアにさえこだわらなければサクサクと進む。もし、どうしてもクリアできない手術にぶつかったら、ショップ「刺生庵」でお助けグッズを買おう。患者のバイタルを40%回復する「琵琶丸の針」や、コマンド入力の判定が甘くなる「器具系補助」を買えば楽勝だ。
ただし、ストーリー後半で情報収集に大金がかかるため、前半でお金を使いすぎないように注意が必要。ケン一少年のショップ「新宝島」に行くとBGMや壁紙、額縁に飾る漫画原画など、コレクションアイテムが売っていて、ついつい欲しくなる。でも、余計な買い物はグッとこらえたほうが得策なのでは? と思う。
手術部分のアクションは、これまでの手術ゲーム「超執刀カドゥケウス」や「天堂独太」と比べるとリアルとは言いがたい。ただ、グロテスクではなく、特殊な知識もいらない分、万人にオススメできる。手術ならではのほどよい緊張感も味わえる。
筆者が面白いなあと思ったのは、オペ中のバックに、マンガのコマが次々と表示される演出。“遊ぶマンガ”とでも呼ぶべきこのスタイルは、アクションが途切れたちょっとした合間にもこちらを楽しませてくれる(手術に夢中になっているとじっくりとは読めないけど……)。グラフィックのクオリティも高く、作りがぜいたくだなあと感じた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
-
「これが生えたら庭終了」 プロも降参する“何をやっても全部ムダな最恐雑草”の正体が400万再生「ほんとこれ厄介」「土ごと変えないと不可能」
-
イトーヨーカドー春日部店が閉店へ 「クレヨンしんちゃん」に登場するスーパーのモデル 「残念」「寂しい」惜しむ声
-
夜、山中の側溝をのぞいてみたら…… 思わず声がもれる“あらぬ生物”の姿に「ヤバいw」「生で見てみたい」
-
水槽の中で卵を発見→慎重に見守って1カ月後…… 小さな命の誕生に飼い主も視聴者もメロメロ「まじで可愛すぎるほんとに可愛い」
-
「お父さんはママのオタクだった」 母親が「元・おニャン子」のタレント、アイドルとオタクが“つながっちゃいけない理由”を問いかける
-
「立体的に円柱を描きなさい」 中1の“斜め上の解答”に「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」
-
スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
-
工藤静香、15歳の愛犬が天国へ 感謝の言葉つづるも……「泣いてばかり」「心が追いつかない」と悲痛な思い
-
外国人が来日して“3年後”…… マクドナルドの“オーダーの変化”に「胃袋が日本人のそれなんよw」とツッコミ
- プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
- 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
- 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
- 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
- ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
- 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
- もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
- アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
- スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
- 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
- 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
- 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
- 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
- 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
- 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
- かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
- 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
- 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
- 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
- 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」