新モンスターは巨大な魚みたいで、まるでシーラカンスのようでした「モンスターハンター フロンティア オンライン」ハンター懇親会(1/2 ページ)

カプコンはプレスカンファレンスに引き続き、ユーザーを集めた「ハンター懇親会」を行い、未発表のモンスターを公開したほか、ゲーム大会などで親睦を深めるイベントを開催した。

» 2007年06月05日 06時00分 公開
[加藤亘,ITmedia]

 カプコンは6月4日、品川 ザ・グランドホールにおいてパソコン(Windows 2000/XP/Vista)対応のオンライン専用ハンティングアクションゲーム「モンスターハンター フロンティア オンライン」(以下、MHF)のメディアを対象とした発表会「モンスターハンター フロンティア オンライン プレスカンファレンス」の後、クローズドβテストに参加した一般ユーザーを対象とした「ハンター懇親会」を催した。

 今回のハンター懇親会は、MHFブログコンテストへの応募者、またはクローズドβファイナルに参加しハンターランクが2以上の方を対象に集めらており、105名のユーザーが来場していた。ここでは先駆けて行われたプレスカンファレンスと重なる発表も多く、重複した部分は省略させていただくことにした。詳しくはこちらを参照のこと。

 開会に先立ち、カプコン開発統括本部オンライン開発部部長の小野義徳氏が挨拶に立ち、プレスカンファレンスは堅い感じで進行したが、こちらは懇親会ということもあるのでくだけた感じで行きましょうと、多少強ばった面持ちで座っている参加に肩の力を抜くようにアドバイス。そして進行役を引き受けることになるカプコン開発統括本部オンライン開発部ディレクターの木村幸一氏と運営プロデューサーの杉村氏を紹介した。

 木村氏は、プレスカンファレンスと同様、新規要素などを改めてユーザーに説明する。現在も開発スタッフが四苦八苦しながら調整に勤しんでいると付け加えた。また、杉浦氏からは、第1回クローズドβテストからクローズドβファイナルまでの34日間の結果報告が行われた。

 このクローズドβテストリポートは大変興味深い結果を弾き出している。第1回が2月1日〜14日までの14日間、第2回が3月29日〜4月5日までの8日間、そしてファイナルが5月10日〜21日までの12日間の計34日間と、合計すると長期に渡るクローズドβテストは、それだけユーザーの声をリファインしていくための作業に必要な時間だったと杉浦氏は語る。

 ハンターデータを見てみると、平均ハンターランクが4.73ながら、ハンターランク29に到達した人数が1004人もいたことが分かる。キャラクターの男女比は男性60%、女性40%とやや男性が多かった結果だ。また、続いて統計した武器種別ランキングでは剣士が87.8%、ガンナーが12.2%と圧倒的に剣士が多い結果となった。これは戦闘の内容からみて、納得の内訳といえる。

 武器種ランキングでは1位を片手剣で28.4%を獲得していたのが特徴的。これについて杉浦氏は、使いやすさとデフォルトが片手剣であることが理由と推測していた。ちなみに2位は太刀で15.1%、3位が大剣で14.7%、ハンマーは4位で12.3%となっている。特にライトボウガンと狩猟笛の人気が低いことが分かる。なお、上記のデータはハンターランク2以上のキャラクターが、βテスト終了時に装備していた武器を集計している。


 全武器ランキングも集計したらしく、その結果もっとも仕様頻度が高かったのが片手剣の「デスパライズ」であることが判明した。やはり麻痺系の強みだろうか。太刀の「鉄刀【禊】」と「鉄刀」が2位と3位、4位にはやはり片手剣の「アサインカリンガ」がランクインしている。こうしてランキングを見てみると片手剣と太刀の使用率が高い。

 こうなるとそれぞれの武器で何が人気なのかが気になるところだろう。片手剣の1位と2位は上記したとおり「デスパライズ」と「アサシンカリンガ」だが、3位にはデッドリジダバルジンが滑り込んでいる。それぞれの武器が何位にランクインしているかは写真を参照してほしい。



 面白いのが、βテスト終了時に1名しか装備していなかった武器もリストアップされていたこと。いわば稀少武器といえる。これを装備したままβテストを終了した方は、奇特な趣味をしていたということになる。「スリープショテル」や「おやすみベア」、「水剣ガノトトス」など、持っていた方はいわゆる少数派です。


 ちなみに猟団は全部で1582作られている。これはテスト用に作ったものや、いわゆる1人猟団も含めた数だが、猟団員人数が規定の30人いっぱいまでに増やしていたのが2チームあったことが驚いていると杉浦氏。正式サービスをした際には猟団人数も限界まで増やすチームが続出することだろう。

 なお、最終日の平均所持ゼニー(ゲーム内通貨)は20651zで、最大所持ゼニーが246万5218zと、いったいどうやったらこれだけためられるのかと呆れるほど貯蓄していた猛者がいたとか。しかし、これで驚いてはいけなかった。このβテストの結果報告でもっとも会場内を騒然とさせたのはそのプレイ時間。テスターの1日平均プレイ時間が26分48秒だったことに対し、34日間でもっともプレイしたテスターのプレイ総時間は517時間36分54秒と発表されるや場内がどっと沸いた。

 34日間を時間に換算すると816時間となる。つまり1日平均15時間以上プレイしたという計算になる。寝ている間はほとんど狩りに出ていた計算になる。当然、そのプレーヤーのハンターランクは29に達していたとのこと。

 ちなみにテスター1人あたりの平均クエスト出発回数は34日間で47.9回に対して、もっともクエスト出発回数が多かったプレーヤーは実に646回も出ていたことが判明している。これだけ出発していれば時間もいくらあっても足りないのかもしれない。


 そして最後にクローズドβテスト期間中に寄せられた問い合わせ件数が表示された。杉浦氏は、「2月から問い合わせいただき、5月にもっとも多い1813件のご意見をいただきました。しかし、我々としては少ないという印象なんです。もっと要望をいただきたかったのが正直な気持ちです」とコメントする。杉浦氏はこうしてクローズドβテストの結果を報告したのは、すべてここに起因しているようでならない。

 本作はリファインを中心に今後のゲーム設計を含めたサービス・運営を構築しようとしている。つまりユーザーの声ありきのゲームでなくてはならないという立場なのだ。だから、多くの声を欲するし、意見がなければ検討する材料にも事欠く。これはゲームをデザインしていくのに作り手側に創造性がないということではない。ユーザーと作り手側がともに育て、作りあげていくゲームが「モンスターハンター フロンティア オンライン」なのであるとする理念があるからに他ならない。

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