FPSの魅力が濃縮。しかも遊びやすい。さあ、世界へ羽ばたこう!:「レジスタンス2」レビュー(1/3 ページ)
欧米では人気ジャンルなのに、日本ではどうにもパッとしないFPS。その溝を埋めるのは簡単ではないかもしれないが、ゲームがどんどん進化している現在、食わず嫌いはもったいない。
FPS初心者はもとより苦手な人にもおすすめ
「レジスタンス」は、プレイステーション 3にとって特別なシリーズだ。前作はローンチソフトの1本で、今作はクリスマス商戦をにらんだ2008年11月後半での発売となった。この扱いを見れば、キルソフトのひとつと言えるし、現に前作の全世界総合売上はそう呼んでも過言ではない数字を挙げている。
しかし、全世界はともかく、日本に限るとどうにも寂しい。もちろん日本ではFPSがあまり売れないという事情もあるだろうが、理由はそれだけではなさそうだ。主人公はマッチョなおっさん。敵はグロテスクなモンスター。世界観はホラーSF。それらがぎっしりと詰まったパッケージアートの濃いこと濃いこと。まあ、ここまでそろっている以上、日本市場は最初から見切っている気がしないでもないが、それならそうで寂しくなる。何につけ、世界からあまり孤立することは、いいことではない。
ゲームはエンターテイメントなのだから、関心がないものを無理矢理遊べと言われても、到底従う気になどなれないだろう。ただ、世の中には食わず嫌いということもある。あるいは最初にそのジャンルに手を出した時に嫌な思いをしたせいで、二度と触れたくなることもあるだろう。その気持ちはよく分かるし、当然だ。
ただ、この「レジスタンス2」に関して言えば、FPSが初めての人はもちろん、FPSなんて嫌いだという人にもあえておすすめしたいほどの楽しさがある。逆に言えば、このソフトでもダメだったら、それはもう本当にFPSとの相性が悪いと言ってもいい。人の好みはいろいろだし、どうしてもダメならそれは仕方ないだろう。だが、見切ってしまう前に、このソフトだけは試してみて欲しい。
それぞれにゲーム性が異なる3つのモード
「レジスタンス2」には、大別して3種類のゲームモードがある。ストーリーに沿ってステージをクリアしていく「キャンペーン」、他人と協力して本編の外伝的なシナリオを楽しむ「協力プレイ」、そしてオンラインを使って最大60人が同時参加できる「対戦プレイ」だ。
これら3つのモードは、それぞれゲーム性がかなり違っている。もちろん、すべてFPSであることは同じなのだが面白さの質が異なるのだ。その差は、もし仮にどれか1つのモードしか遊んだことがないプレイヤー同士が出会ったとしたら、互いの話が合わないくらいに大きい。同一のソフトにも関わらず、ここまでプレイ感が違うということは、それだけ各モードの独自性が高いということになる。それだけ練り込まれて作られているのだ。
キャンペーンはシングルプレイ専用。主人公である米軍兵士ネイサン・ヘイル中尉を操作し、アメリカ各地を舞台に敵と戦っていく。各ステージに用意されたムービーはPlaystation3ならではのハイクオリティキャンペーン――人類滅亡の危機を描くダーク&ハードな物語
3つのモードはどれを取っても完成度が高いので、極端な話、いきなりどのモードから初めても楽しめることは間違いない。とはいえ、セオリーとしてはまずキャンペーンをやるのがいいだろう。世界観、武器、登場する敵などに関する知識を得ておけば、他のモードも格段に遊びやすくなる。ただ、協力プレイ、対戦プレイとも本当にいい出来なので、腕に覚えのある人は、あえてキャンペーンを後回しにするのも面白いかもしれない。
FPSは言うまでもなく撃ち合いのゲームだから、敵と味方がいる。誰と誰が戦場で戦っているのか分からないと困るし、何より気分が出ない。レジスタンス2では、片方が人間、他方がキメラとなっている。コマンド部隊対テロリストなど、現実志向の設定ではないので、政治的に生々しいのが苦手な人でもそれほど抵抗感を覚えずに済むだろう。これは意外に重要なポイントだ。
それはいいとして、キメラって何だ、という質問が出てきそうなので、まずはそこから説明しよう。
事の発端は1930年代。ロシアで新種のウイルスが発見された。発生源不明、対処法なし。それでいて増殖力は爆発的。感染した人間は次々と未知の生物へと姿を変えてしまう。キメラとは、この変異体に人々がつけた名前なのである。しかもただの変異体ではない。キメラになると身体能力だけでなく、知性も大幅に成長する。その意味では進化といったほうがいいかもしれない。ただし、性格も豹変し、凶暴無比になる。
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