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ACCS通常総会開催,注目の事件についてコメント
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2004年6月8日 |
コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は6月8日,平成16年度第1回通常総会を開催した。同協会の専務理事である久保田氏が,事報道関係者らに向け活動報告,情報モラルハンドブックの発刊,そのほかACCS関連事件の状況などを報告した。
報告によれば,前年度に起こった著作権侵害の事件の中でも特に目立っていたのは,新宿池袋などでも広がる違法ソフトの路上販売,インターネットオークションでの違法販売など。これらに関しては当局と協力のもと,監視と取り締まりを強化しているという。
今年1月に発表された「Yahoo!オークション」での海賊版出品への対策に関しては,3月15日から具体的な運用を開始,同月31日までに3022件の海賊版出品が停止。3月23日には海賊版の出品と見られるケースがゼロになったという。
また家庭用ゲームソフトを「試用」と称して上映を行っているまんが喫茶店舗があることに関しては,ACCSが自ら実態調査を実施し,勧告書を送付した。
裁判関連については,「ASKACCS」個人情報流出をめぐる仮処分で起訴された元京都大学研究員と和解が成立したこと,大阪地裁でのソフトウェア無断インストール販売に対する賠償判決が成立したこと,「Winny」開発者起訴などについてのコメントが報告されている。
特に賠償判決に関しては,「当事者による損害額の立証が民事的な判決としては先例的なもので,当事者による損害額の立証が困難な事例に踏み込んだ」(野村弁護士)として高く評価した。
なお,これら活動報告の詳細は「ACCS CASE AND ACTIVITY REPORT 2003」にまとめられている。また携帯電話,インターネットなどデジタル文化の多様化に従いACCS活動内容も急激に拡大しており,著作権を中心とした情報モラルの普及が重要課題として取り上げられている。その一環として既に第3弾となる情報モラルハンドブック「マンガ インターネット・携帯時代の危険な遊び 中学高校編」が発刊されたことも報告された。
久保田氏によると,著作権に関わるモラルの向上は社会的に注目されている事象でもあり,情報モラル教育のサブテキストとして既に2万部が利用されているという。この書籍は書店での扱いはしていないので,申し込み・問い合わせはACCSに問い合わせのこと。
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