すーすっとすぺすぺ「スペランカー」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(3/3 ページ)
連載第75回は「スペランカー」(アイレム)。昔は早々に挫折しましたが、最近では難なく全4ステージをクリア! ……とまではいかず、やっぱりゲームオーバーの曲を何度も聞くはめに。スペランカー弱い〜。スペランカーだしスペランカーだもの〜。
もちろんこういう超低床型車両は、スペランカーを乗せるために造られたものではない。バリアフリーの観点からだ。交通バリアフリー法などの法律が施行された現在、多くの駅や公共建築物に、エレベーターやエスカレーターが新たに設けられ、階段や段差を通ることなく利用できるようになった。
そういう意味でも、「時代がスペランカーに追いついた」といえるのではないかと……。
すっかり変わったスペランカーII
1987年、ファミコンで「スペランカー」の続編、「スペランカーII 勇者への挑戦」が発売された。
スペランカーが洞窟で手に入れた宝物には、古文書が含まれていた。そこに書かれていたのは、邪悪の神ゲイラの影響で所在が分からなくなっていた“フェアリーランド”について。閉じ込められた3人の妖精を1000年以内に助けることができれば、荒れ果てた人間の世界に、フェアリーランドの光が再び降り注ぐという。
この「スペランカーII」、1作めとは何から何まで違うゲームになっている。まず主人公を、探検家、エスパー、聖職者の中から選ぶことができる。エスパーは超能力攻撃と、マークを置いた場所へのテレポートが可能。聖職者は魔術で敵を足止めできる。探検家は、弾数に制限のあるピストルが使えて、あとは、……最初に持てるアイテムの数がちょっとだけ多い。
主人公を選ぶと、いきなり野外からスタートする。基本は横スクロールアクションだが、マップのつながりが複雑で、しかも広い。敵の種類が多くて、しかも強い。謎や隠し通路が多く、気づかないと先へ進めない。
このゲームの大きな特徴が、「徳」というパラメータ(能力値)。敵を倒すと増えるが、鹿を倒すと大幅に減る。また、洞窟内に落ちてる食料と遺書(ヒント)を手に入れてもなぜかちょっと減る。死んだ冒険者から奪ったという解釈なんだろうか?
徳の数値は、穴に落ちてしまったときに重要となる。閻魔大王が現れて、主人公の徳を査定。高いとゲームに復帰できるが、低いと即ゲームオーバーになってしまう。
ただ、それだけのために徳というパラメータがあるわけではない。徳の高さによって、どうやらエンディングが変わるらしいのだ。
「らしい」と書いたのは、わたしがステージ2の途中で行き詰まって、とうとうクリアできなかったから。「スペランカーII」には、“マップが広く、プレイ時間がすごく長いのに、途中でのデータセーブが一切できない”という、この時代のアクションゲームにおける悪い傾向がもろに現れている(コンティニューは、ステージ2に出てくる“コンティニューじいさん”に会えば可能)。
さっき改めてネットをチェックし直して知ったが、実はこのゲーム、ステージ3までしかないらしい。だったらもうちょっと頑張れば、クリアできるかもしれない。……とはいえ、セーブもパスワードもなく、電源切ったらまた初めからやり直し、というのはやっぱりきついんだけど。
ちなみに徳というパラメータがあるのは、もしかしたら「ウルティマIV」の影響かもしれない。国産PC版が発売されたのは「スペランカーII」とほぼ同じ時期だが、アメリカで発売されたのは1985年。なお、「ウルティマ 聖者への道」というタイトルで1989年、ファミコンにも移植されている。
「ハイドライド3」の方がシステム的に近いような気もするが、「ハイドライド3」のPC版は1987年11月発売で、「スペランカーII」より少しだけ遅かった(ファミコン版は1989年)。
それから、「スペランカーII」というタイトルのゲームは、アーケード版にもある(「スペランカーII 23の鍵」)。アーケード版はIもIIもファミコン版とは別物らしいが、残念ながらプレイしたことはない。
エイプリルフールネタが現実に!
「スペランカー」は現在、Wiiのバーチャルコンソールで配信されており、ずいぶん入手しやすくなった。今プレイしてもおもしろいゲームなので、ぜひダウンロードすることをおすすめする。
また、MSX版がプロジェクトEGGで配信されている。わたしもプレイしてみた。マップなどはかなり忠実に移植されているが、操作感覚やスピード感がかなり違う。こういう別バージョンが今またプレイできるようになったことも、「スペランカー」の人気を物語っているといえよう。
2008年にはスペランカーのソフトビニールフィギュアや、ゲームBGMが聴けるサウンドボトルキャップが発売された。わたしも「日々是遊戯」の記事を見て、「スペランカー」の人気はそこまで高まっているのかと驚いた。
もし、手に持ってるのが銃じゃなくて、卓球のラケットだったら、ファミコン4超人のクッパ河島さんみたい。……って、何人の方がこのネタ分かるんだろう?
そして2009年、「みんなでスペランカー」がリリースされた。
もともとは前年、アイレムソフトウェアエンジニアリングの通販サイト「アイレム横丁」に掲載された、エイプリルフールネタだった。
最新ゲーム機用のダウンロード専用タイトルで、「スペランカー」25周年ということで、ステージ数は第1作の4ステージ×25の全100ステージ。ファミコン版そのままのグラフィックと、リニューアルされたハイクオリティなグラフィックを選択可能。巨大な幽霊が登場。6人までのオンラインマルチプレイが可能。
……と、エイプリルフールネタで書かれた仕様が、ほぼ盛り込まれて商品化されている。
ちなみにエイプリルフールネタでは、ハードはEXIDNA(過去のエイプリルフールネタに出てきたアイレムの次世代ゲーム機)、販売価格は200兆円となっていたが、それはさすがに現実化せず、ハードはプレイステーション 3で、価格は税込2400円となった。
ところで、配信を半月後に控えた3月13日、銀座のEIZO ガレリア銀座にて、「みんなでスペランカー」の発売記念イベント「SPELUNKER LOUNGE」が開催された。ゲーム業界の各方面から、13人の方々がゲストとして招待されていたが、そのゲストの中に、わたしのマイミクさんが3人もいた。
でもわたし自身はゲストじゃなかった……。
後日、各社のニュースサイトで、ゲストの皆さんの集合写真を見て、自分もこの中に加わりたいなあと改めて感じた。でも、杏野はるなさんみたいに、初代「スペランカー」で何十周もクリアできるようにならないと、こういう場のゲストには呼ばれないんだろうなあ。
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