こだわりすぎ 「大人の超合金 新幹線0系」を見て来た
激動の昭和史を駆け抜けた夢の超特急が、「大人の超合金」シリーズで再現された。実物の新幹線0系を目の前にしたことで、そのこだわりは加速している。
史上もっとも精巧に作られた新幹線0系モデル
新幹線0系電車――1964年の東海道新幹線開業時から2008年までの44年間、その丸みを帯びた先頭形状と、青と白で塗り分けた外観で人々に愛された初代新幹線車両の名称である。東京〜大阪間を最高時速210キロ、3時間10分で結び(開通当初は4時間)、高度経済成長期の幕開けにふさわしい高速鉄道の誕生は、世の中に大きなインパクトと感動を与えた。
バンダイの「大人の超合金」シリーズに、「大人の超合金 新幹線0系」が加わる。発売は2012年2月24日、価格は7万8750円。おもちゃショーで参考出展されていたが商品化することになり、8月19日から21日の期間、東京ビッグサイトで開催される「国際鉄道模型コンベンション」で一般にお披露目される。それに先駆けて行われた発表会会場に、“夢の超特急”の雄姿を見に行った。
「大人の超合金」シリーズは、35年以上の歴史を持つ「超合金」の技術を結集し、実在する造形物をリアルに再現した、こだわりの大人向けホビーアイテムのブランドだ。初めて月に到達した宇宙船「アポロ11号&サターンV型ロケット」(2010年3月発売・1/144スケール)や「スペースシャトル エンデバー号」(2010年12月発売・1/144スケール)、そして「小惑星探査機はやぶさ」(2011年6月・1/24スケール)が商品化されている。
日本の高度経済成長期を支え、“夢の超特急”として今もなお多くの人々の心に刻まれている「新幹線0系」がそれに続く第4弾となった。徹底した実車取材により、細部まで完全再現し、1/45スケールの精巧なモデルで商品化された。
発売日:2012年2月24日
価格:7万8750円
本体サイズ:全長約559ミリ×全幅約75ミリ×全高約88ミリ
電池:単4電池×2本(別売り)
材質:ダイキャスト、ABS、PVC、SUS、紙ほか
セット内容:車両1両(21形式1号)、ディスプレイスタンド(レールタイプ)、ミニフィギュア20体、特別冊子
うっかり後部標識灯が点いた状態での出発式式典のシーンになってしまいました……(すみません)
「大人の超合金」シリーズは、なにも宇宙に関するものを再現するシリーズではないと、バンダイ コレクターズ事業部の土田一郎氏。“世に感動を与えたものを再現する”ことがシリーズのコンセプトであり、新幹線は当時の人々へ与えたインパクトの大きさから第3弾として企画されていた。昨年の「はやぶさ」帰還に関する偉業と商品化への声に後押しされて発売が入れ違いになったそうだ。
ただ、細部へのこだわりは実物が現存していたことで、ぐっと増していると土田氏。今までの「アポロ11号&サターンV型ロケット」「スペースシャトル エンデバー号」「小惑星探査機はやぶさ」がどれも現存していなかったり機密扱いであったりと、実物を目の前にできなかったのに対し、東海道新幹線と山陽新幹線で運用されていた新幹線0系は実際に取材ができる形で展示されていたのが大きかった。
今回のモデルになった新幹線0系 21型式1号車両は、開業時に東京〜大阪間を走った車両。東海道新幹線区間での運転が終了すると、2000年代に入り大半が廃車となり、続いて山陽新幹線区間での終了、そして2008年12月14日の新大阪〜博多間の「0系さよなら運転」を最後に、全車が廃車され車種として廃止された。当時のまま大阪交通科学博物館に保存されていると聞き、開発陣が実際に取材し、外観のディテールや車両内の設備や運転室、そして普段見ることができない床下機器も忠実に再現することができた。
商品は屋根の取り外しが可能で、車両内の様子も楽しめる仕様となっている。定員75名の転換式座席は方向転換可能で、スイッチひとつで標識灯や客室内のカバー付き蛍光灯の点灯もできる。付属のフィギュア20体でさまざまなシーンも再現できる。特筆ものは運転室で、マスターコントローラーをはじめ各種のメーターから表示灯まで完全に再現されている。開業日上り1番列車の運転士に商品を見せたところ、ボタンひとつに及ぶまで完全に再現されていると太鼓判を得た。
ディスプレイスタンドは、ミラーを多用し、飾った状態でも車体の反対側や床下機器を眺めることができる。もちろん取り外しも簡単だ。初回生産分限定特典には、車両頭部にある光前頭の交換パーツ4種が付属する。
なお、バンダイは商品を全国の鉄道・交通にまつわる科学館や博物館30館への寄贈を検討している。日本の鉄道史に大きな転換となった“機械遺産”として未来へ伝える助けになればとの考えだ。
関連記事
- 東京おもちゃショー2011:日本おもちゃ大賞、「にんげんがっき」など7製品が受賞
日本玩具協会が「日本おもちゃ大賞」を発表した。革新的な玩具を評価する「イノベイティブ・トイ部門」には、タカラトミーアーツの「にんげんがっき」が大賞に選ばれた。 - おかえりなさい:小惑星探査機はやぶさ、超合金になって帰還
「小惑星探査機はやぶさ」の姿とミッションの様子を忠実に再現できる1/24スケールの模型が登場する。バンダイは「大人の超合金」シリーズの第3弾として「小惑星探査機はやぶさ」を6月に発売する。 - 全高39センチ:写真で解説する「大人の超合金 スペースシャトル エンデバー」
バンダイは、「大人の超合金」シリーズの第2弾となる「スペースシャトル エンデバー」を年末に発売する。スペースシャトルの打ち上げから帰還までの全行程を再現できるという。 - 初回特典は“大気圏突入後の司令船“:「大人の超合金」アポロ11号のこだわり
バンダイは、「大人の超合金」シリーズの第1弾「アポロ11号&サターンV(ファイブ)型ロケット」を来年3月に発売する。初回生産分には、大気圏突入でダメージを受けた指令船が付属。 - 超合金「アポロ11号」発売 “大人の超合金”第1弾
バンダイは「大人の超合金」シリーズ第1弾として、アポロ11号と、打ち上げに使われた多段式ロケット「サターンV」の1/144モデルを発売する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
天皇皇后両陛下と愛子さま、“仲むつまじいショット” 女性皇族「ティアラ」にも注目…… 80万いいね
-
目からウロコな“ビニール袋のたたみ方”が100万再生 超便利な“裏技”に「こっちの方が絶対いい」
-
「目がバグる」 どこからどう見ても“平面”にしか見えない千葉のビルが話題 投稿者にその後を聞いた
-
“100歳おばあちゃん”の朝食作りに密着したら……驚きの姿と「最高の朝食」に大反響 2024年ねとらぼで読まれた【レシピ記事トップ5】を紹介
-
「WEST.」、メンバー結婚発表から“YouTube登録者2万人減” 目標の100万人を突破したばかりだった
-
サバの腹に「アニサキス発見ライト」を当てたら……? 衝撃の結果に「ゾワっとした」「泣きそう」と悲鳴 その後の展開を聞いた
-
幼稚園の「名札」を社会人が大量購入→その理由は……斜め上のキュートな活用術に大反響 2024年に読まれた面白記事トップ5
-
「昔はモテた」と話す母→全然信じていない息子だったが…… 当時の“異彩を放つ姿”に驚き「わぁ!」「とても魅力的」【海外】
-
白髪でやる気がわかなくなった女性、“白髪手術“したら…… “二度見必至な若返り”に「ビックリ」「凄い変わり様」
-
「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」→こだわり満載の完成品に「すごすぎて意味わからない」と大反響 2024年に読まれたハンドメイド記事トップ5
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
- 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
- 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
- チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
- 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
- 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
- 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
- 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
- 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」