「カプセルQミュージアム」日本の動物コレクションなどを初公開 海洋堂新製品発表会なぜいま復活?(1/2 ページ)

海洋堂が、1億個以上を売り上げた「日本の動物コレクション」を復活させる。ティラノサウルスや岡本太郎画伯作品なども、カプセルフィギュアで2013年1月20日から。

» 2012年11月21日 16時50分 公開
[種子島健吉,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

なぜあのときやめて、なぜいま復活なのか?

 11月20日に東京で行われた海洋堂新製品発表会で海洋堂 代表取締役 宮脇修一氏は、「当時、食玩があまりに増えてしまって、我々としてはおもしろくなくなってしまった」と数々のヒットがありながら食玩から手を引いた理由を述べた。そして、今回、カプセルフィギュアとして復活することになった経緯について、「最近、あまり良いものもないし、(ラインアップも)薄いので、頃合いかなと思った」とも。昨今、中国の彩色職人の賃金が上がったり、なり手が不足していることが、小型の立体造形物の生産を難しくしているという。

画像 海洋堂 代表取締役 宮脇修一氏。「日本の動物コレクション」のニホンザルを例に、その造形の良さをアピールした

 そこで、「カプセルQミュージアム」のフラグシップと位置づける「日本の動物コレクション」では、動物に対する広範な知識と造形者としての技術をあわせ持つ松村しのぶ氏に造形、解説原稿執筆などを依頼し盤石な態勢で挑む。

 そのほかにも1月20日リリース予定の第1弾には、「恐竜発掘記ティラノサウルス」「岡本太郎アートピース集〜光の饗宴〜」と恐竜の中でも人気のティラノサウルスだけのシリーズに加えて、日本人なら知らない人はいないであろう岡本太郎画伯作品と強力なラインアップをそろえ、“数”を販売することでコスト高の中でもシリーズを軌道にのせる戦略を打ち立てた。そして、軌道にのった際には、回虫や細菌、リアル(見ようによってはグロテスク)な人体解剖模型など本来、海洋堂としては作りたかったマニアックな、「何かとんでもないもの」をリリースしたいとの意欲を示した。

 ひと通り、「カプセルQミュージアム」の説明があった後で、ゲストの作家・荒俣宏氏が登場。「私は夜しか起きていなくて、ご近所からしたら何をやっているか分からない人。引っ越しの挨拶に行って『作家をしています』といったら、『ポジションはどこですか?』といわれました」とサッカープレイヤーに間違われたエピソードを披露した。それに対して宮脇氏も「今は『フィギュア』で通じますが、昔は『フィギュア』を作っていますというと『アイスリンクですか?』とか『スケート靴を作ってるんですか?』とかスケート関係の人と必ず間違われていました」と、勘違いエピソードを披露、その当時を考えるといまは製品展開しやすいと語った。

 さらに荒俣氏は、自宅1階のガレージを改造して、棚を作り、海洋堂フィギュアを展示したところ、近所の保育園の子供たちが見にやって来て「おじさん、ゲージュツカだったんだね!」といわれたと海洋堂のフィギュアの思わぬ効能に触れつつ、「最近、もうそろそろ死んでも良いかなと思うんだけど、海洋堂がいろいろたくらんでいるのでもう少し生きていようと思います」と、冗談交じりにエールを贈った。

画像 ゲストの作家、荒俣宏氏(左)は様々な話題を展開しつつも、終始、心底楽しそうだった。リップサービスではなく、海洋堂の立体造形物がかなりお好きな様子

「シークレットあり」と書くようなことはしない

 「カプセルQミュージアム」に、「シークレットがあるのか?」という質問に対して宮脇氏は、「多くのメーカーは『シークレットがあります!』とパッケージにシルエット入りで書くような馬鹿なことをする」と言及。海洋堂はそんなことはせず、「(あくまでも)シークレットはシークレット」と、「カプセルQミュージアム」にも、シークレットが用意されそうなニュアンスを持たせるだけにとどめた。

 ちなみに食玩「日本の動物」シリーズのシークレットであるツチノコは、「初期ツチノコは、舌の造形が細かすぎて折れやすかったので、途中から舌を太くしているんです。だから初期のツチノコは希少価値があるんです」と裏話を語っている。

第1弾 3シリーズ 2013年1月20日リリース

日本の動物コレクション I 東北/北限のサル 全11種 1回300円

画像 「日本の動物コレクション」は、3か月にいちどのリリース。東北編に続く次回は沖縄編の予定

画像画像画像 左からニホンザル、トウホクウサギ冬毛、トウホクウサギ夏毛

画像画像画像 左からマガン、オオマシコ、トウホクサンショウウオ

画像画像画像 左からクニマス、ニホンザリガニ通常色、ニホンザリガニ色彩変異(青)

画像画像 左からキタカブリ通常色、キタカブリ色彩変異(紫)

恐竜発掘記ティラノサウルス 全6種 1回300円

画像 30年にわたって内外の博物館に展示模型を提供してきた海洋堂が、最新の学説に基づいて立体化

画像画像画像 左からティラノサウルス復元(ウロコ復元タイプ)、ティラノサウルス全身骨格、ティラノサウルス頭骨

画像画像画像 左からユウティラヌス復元、ティラノサウルス復元(羽毛復元タイプ)、ティラノサウルス復元(羽毛復元タイプレアカラー版)

岡本太郎アートピース集〜光の饗宴〜 全10種 1回400円

画像 10種のうち5種、「光る彫刻」などがLEDで実際に光る

画像画像画像 左から光る彫刻、光る時計(黒)、光る時計(白)

画像画像画像 左から黄金の顔、火の接吻、パイラ人

画像画像画像 左から岡本太郎と太陽の塔、ティーセット 夢の鳥(青)、ティーセット 夢の鳥(緑)

画像 犬の植木鉢

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  2. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  3. /nl/articles/2411/24/news040.jpg 海で“謎の白い漂流物”を発見、すくいあげてみると…… 2億1000万再生された結末に「本当によかった」「ありがとう」【チュニジア】
  4. /nl/articles/2411/23/news031.jpg スーパーで売っていた半額のひん死カニを水槽に入れて半年後…… 愛情を感じる結末に「不覚にも泣いてしまいました」
  5. /nl/articles/2411/24/news029.jpg 難問の積分計算をホワイトボードに書き置きしておいたら……? 理系大学での出来事に「かっこいい」「数字でつながる感じいいな」の声 投稿者にその後を聞いた
  6. /nl/articles/2411/22/news087.jpg 「うおおおおお懐かしい!!」 ハードオフに3300円で売っていた“驚きの商品”が140万表示 「ガチのレアモンや……」
  7. /nl/articles/2411/24/news058.jpg 夫妻が41年ぶりに東京ディズニーランドへ→“同じ場所”での写真撮影時に「キャストの粋なサポート」明かす
  8. /nl/articles/2411/23/news025.jpg 「大企業の本気を見た」 明治のアイスにSNSで“改善点”指摘→8カ月後まさかの展開に “神対応”の理由を聞いた
  9. /nl/articles/2411/23/news029.jpg カマキリを操る寄生虫「ハリガネムシ」食べてみた 未知すぎる“衝撃的な内容”に震撼 「正気を疑う」「鳥肌立ったわ」
  10. /nl/articles/2411/24/news011.jpg ミスドのディグダを買おうとしたら…… とんでもなく疲れていそうな見た目に「悲壮感がすごい」「朝帰りのディグダ」と46万いいね
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた