Appleが主張する「Samsungの模倣」とは
Appleは、SamsungのGalaxyシリーズがiPhone、iPadの何を模倣しているのかを訴状で詳細に説明している。
AppleがSamsung Electronicsを特許や商標の侵害で提訴した。同社はSamsungのGalaxyシリーズがiPhoneおよびiPadを模倣したと主張している。
「Samsungは広範な特許とトレードドレスの侵害により、GalaxyをAppleの製品と似せて作った」と同社は訴状で述べ、写真も使って具体的に説明している。
特許侵害
AppleはSamsungが侵害している特許として、インスタントメッセージング中に情報を表示する手法、タッチスクリーンでのズーム、ピンチ、スクロール、ウィンドウの表示などに関する7件を挙げている。
トレードドレスの侵害
トレードドレスとは製品デザインやパッケージも含めた全体的なイメージのこと。Appleは「長方形で、四隅が丸みを帯びた形状」「前面には大型ディスプレイを搭載し、ディスプレイの周囲は黒い帯で囲まれている」「メタリックフレームで囲まれている」といった製品形状や「画面には角の丸い正方形のカラフルなアイコンが格子状に並び、下部には4つのアイコンがほかのアイコンとは区別された形で並んでいる」などのデザインが侵害されたとしている。
「箱の上面に大きな製品の写真が載り、側面に小さな文字が入っている。箱を開けるとすぐに製品が見える。付属品は製品が載ったトレイの下に隠されている」というパッケージのデザインや構造についてもトレードドレス侵害を主張している。
商標の侵害
AppleはUIで使われる各種アイコンについて商標権を有している。45度に傾いた電話の受話器のアイコン(電話機能のアイコン)、緑の背景に白の吹き出しを描いたアイコン(メッセージングアプリのアイコン)などがそうだ。
「Samsungには自社のスマートフォンを開発するにあたって多くの選択肢があった。実際、同社の以前のバージョンのスマートフォンはAppleのトレードドレスと同じ要素の組み合わせを実装していなかった」とAppleは訴状で述べている。「SamsungはGalaxyおよびGalaxy Tabのデザイン、パッケージ、プロモーションにおいて、Appleの特許、トレードドレス、商標権を侵害することを選んだ」
Appleは損害賠償と侵害製品の販売差し止めを求めている。
関連記事
AppleがSamsungを提訴 Galaxyによる知財侵害訴え
iPhone対Galaxyの戦いが市場だけではなく法廷にも拡大した。AppleはGalaxyシリーズが自社製品を模倣していると主張している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.