「ネコは生まれながらの殺し屋」とニュージーランドでネコ追放運動 反対の声も
ネコは野鳥を殺し、野生生物を滅ぼすとして、ニュージーランドの事業家がアンチ猫キャンペーンを展開。反発を招いています。
ネコは環境の破壊者だと、ニュージーランドの男性がネコ追放運動「Cats To Go」を立ち上げ、話題になっています。
Cats To Goは事業家で慈善活動家のGareth Morganさんによるもの。ネコは野鳥を殺し、野生生物を滅ぼすと主張しています。彼は政府のデータや学術論文を挙げ、ネコが原因でニュージーランド固有の鳥が9種絶滅しており、ほかにも絶滅が危惧されている鳥やコウモリが脅かされていると指摘。ニュージーランドは世界で最もネコを飼っている人が多く、140万匹いることも拍車を掛けているようです。「あなたが飼っている小さな毛玉はナチュラルボーンキラー(生まれながらの殺し屋)だ」とMorganさんはネコの飼い主に訴えかけています。
ネコがいなくなったら「ニュージーランドは野生生物であふれ、ビーチにはペンギンがいて、庭をキウィが歩き、街で鳥の歌が聞こえてくる」だろうとMorganさん。とはいえ、ネコを殺すことを求めているわけではなく、ネコに(狩りが成功しづらいように)鈴をつけること、ネコを去勢すること、飼っているネコを家から出さないこと、ネコが亡くなったときに新しいネコを飼わないことを呼びかけています。またネコを飼うのを登録制にして、ネコにマイクロチップを付けることを義務づける法律の制定に向けた署名も行っています。
この運動に対しては既に反発の声が上がっており、動物保護団体SPCAは「絶対反対」とコメント。飼いネコのうち狩りをするのは50%未満であり、さらに狩りの対象は害獣であることが多く、鳥がターゲットになることは少ないという研究結果を引き合いに出しています。飼いネコを排除すれば人々から喜びを奪うだけでなく、希少な鳥を滅ぼす生き物を生き延びさせることにもなる、とも主張しています。
ちなみにCats To GoのWebサイトでは、「今飼っているネコを最後の飼いネコにしますか?」というアンケートが実施されていますが、「ノー」が75%となっています。
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