【懸賞水増し問題】秋田書店、不正訴えた社員の解雇報道に「とうてい容認できない」と反論
毎日新聞の報道では元社員側は「罪をなすりつけられた」と主張していますが……。
秋田書店が女性マンガ誌の懸賞で当選者数を水増し表示していた問題で、この不正を訴えた社員が懲戒解雇されたとする毎日新聞の報道に対し、同社は8月21日、反論するコメントを公式サイトで発表した。
まずは今回の不祥事について「多大なご迷惑とご心配をおかけしたことをあらためてお詫び申し上げます」と謝罪した上で、同紙の報道内容については「弊社への取材も一切おこなわれず一方的に元社員の言い分を掲載したものであり、また、書かれている内容と弊社の認識とは大きな隔たりがあり、とうてい容認することができません」とコメントした。
毎日新聞によれば、解雇された社員は4年以上プレゼント担当だった女性。不正を知り上司に訴えたものの「黙って仕事をしろ」と言われたとされる。その後、不正を続けるうちに睡眠障害などを発症して休職。同社からは「多数の読者にプレゼントを発送せず、不法に窃取した」として解雇されたという。
「罪をなすりつけられた」と主張する元社員側に対し、秋田書店はコメントのなかで「あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるもの」と説明しており「法廷の場で事実関係を明らかにし、解雇の正当性を証明する所存」としている。
プレゼントの不正問題は「ミステリーボニータ」「プリンセス」「プリンセスGOLD」の3誌で発覚。誌面に掲載された当選者数に対し、実際の当選者数は下回っており、なかには1人も発送していないプレゼントがあった。これらが景品表示法違反(有利誤認)にあたるとして消費者庁は20日付けで再発防止などを求める措置命令(PDF)を発表した。
8月22日午後5時30分追記
秋田書店は21日に発表した見解に「事実誤認があった」として一部を削除・訂正した。元の記述では、毎日新聞からの取材を一切受けていないと説明していたが、同紙の記事には秋田書店のコメントが掲載されており、主張と食い違っていた。削除・訂正は同紙からの指摘を受けたもので「毎日新聞社に対してお詫び申し上げます」と謝罪している。
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