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ミクさんが菩薩像になりパンツが空を飛ぶ ニコニコ超会議3「作ってみた」お披露目会に行ってみた才能の無駄遣い、ここに極まれり

ネタを現実のものにしてしまう行動力と、趣味をとことん追求する職人魂。

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 2014年4月26日、27日に幕張メッセにて開催予定の「ニコニコ超会議3」。そこで展示される「作ってみた」カテゴリ作品を一足早く見ることができるメディア向けお披露目会が、4月5日ドワンゴ本社(東京・東銀座)で行われました。オフィスに足を踏み入れると、そこはまるで学園祭のような楽しげな雰囲気。「超会議3」本番に先がけて、注目の「作ってみた」作品をチェックしていきましょう。

このファミコン……動くぞ!

 まずご紹介するのはファミリーコンピュータ」をリモコンカーに改造した、その名も「ファミコンラジコン」(紹介記事)。

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「ファミコンラジコン」。こいつ……動くぞ!

 見た目はファミコンそのものですが、リモコンのAボタンを押すと前へ進み、Bボタンで後退、十字キーの操作で右回転と左回転が可能になっています。レトロなもの好きが高じて「ファミコンを動かしてみたい!」という発想から「ファミコンの形ってよく見たらラジコンカーみたいだ」と実際に作ってしまったのだそう。

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 さらにファミコン世代のハートをキャッチするのが「8bit harmonica」。ファミコンカセットの端子部に息を吹きかけると、マリオがコインや1UPキノコをゲットする時の音や、テトリスのBGMなどが演奏できます。懐かしいレトロな音を出すのが楽しすぎて3分ぐらいずっとフーフーしてしまいました。皆さんも「超会議3」でフーフーしてみて下さい。

「8bit harmonica」は3種類
ちなみに中身の基盤はこんな感じ

きのこ派とたけのこ派、平和への第一歩となるか

 いまだ緊迫した対立関係が続く「きのこの山」と「たけのこの里」ですが、そんな両者を一瞬で仕分けてくれるロボットが当お披露目会で本邦初公開となりました。

「きのこの山、たけのこの里判別仕分けロボット」

 チョコレートやクッキーの色で違いを識別。ロボットアームが左右にシュッシュと動いて「きのこ」と「たけのこ」を仕分ける様子は眺めているだけですがすがしい気持ちになります。

 制作者は「画像処理技術を使ってとにかく役に立たないものが作りたかった」とのこと。立派な「才能の無駄遣い」精神です。

 ちなみに色で識別しているのでチョコレートの色が違う場合はコンピュータが正しく処理できないという弱点もあるのだとか。くれぐれも地域限定の抹茶味などを混ぜないようにお願いします。

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コンピュータが1秒以内に画像を分析
きのこが仲間の元へ。スッキリ

うそみたいだろ、ダンボールなんだぜ、これ……

 動画が話題になっている、ラジコン操作可能なダンボールの戦車(紹介記事)も展示されていました。キュルキュルと音を立てて滑らかに回るキャタピラに目が釘付けです。丸く切ったダンボールを張り付けて再現されたリベットの細かさたるや……。是非とも生で実物を見ていただきたい!

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ダンボールで制作された「九七式中戦車 チハ」

 ダンボール戦車より前の作品である「松本城」と「平等院鳳凰堂」からも一切の妥協を許さない職人魂を感じます。「ワクワクさん」に憧れて昔から工作を趣味にしていたそうですが、趣味の範囲を超えて、もはや芸術の域に達しています。

こちらは「松本城」
近くで見てもこの精密さ
崇高さすら感じさせる「平等院鳳凰堂」

空き箱で「艦隊」これくしょん!?

 精巧なダンボール職人の作品にも引けを取らなかったのは、オフィス中央に展示されていた艦隊の数々。なんでも高校時代、学校が1週間休校になった際に「暇だなぁ」とティッシュやコーンフレークの空き箱、そしてダンボールを使って戦艦を作り始めたと言います。上級者の暇つぶしは一味違う。

戦艦ずらりこれくしょん
これぞ究極の暇つぶしの結果

ただでさえ天使なミクさんを拝んだり握手したり

 取材をしてみると、制作理由は実にさまざまです。中には「初“音”ミクの元祖は観“音”菩薩だよね」という2ちゃんねるのネタからヒントを得て、初音ミクの観音菩薩像を彫りあげた猛者も。ほぼ一本造りだという初音菩薩は、思わず手を合わせたくなる神々しさです。

 現在、夏の完成に向けてGUMIの木像を制作中。ゆくゆくは初音菩薩の周りを胸の大きなキャラクターの像で囲む計画だとか。や、やめたげてよお!

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ありがたや、ありがたや

 拝むだけじゃ満足できねぇぜ……という方にも朗報です。バーチャルリアリティ用ヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」と3D感触インタフェース「Novint Falcon」という最新技術によって生み出された夢のようなシステム「Miku Miku Akushu」(紹介記事)が「超ボーカロイドエリア」にて体験できます。 

夢のシステム「Miku Miku Akushu」

 手を握って上下にブンブン振れば、目の前にいるミクさんがピョコピョコと動いて喜んでくれるではありませんか! うおおおおお! 少子化が加速しそう!

※ミクさんと握手をしています
ニヤけが抑えきれませんでした

 実は筆者、「Miku Miku Akushu」は3回目。何度体験しても「っべー、こっち側(現実)に戻れなくなるところだったわー」と冷や汗をかきます。それほどまでに実在感があります。かわいさのあまり思わず「こっちに来いよ」と手を引き寄せるとミクさんは嫌な顔をして手を引っ込めますので現実世界へのお持ち帰りはできませんでした。

 すでに完成度の高い「Miku Miku Akushu」ですが、「ニコニコ超会議3」では手の部分を改良し、さらに映像も新しくなった「超会議バージョン」を体験できるそうです。これは期待するしかないでしょう。幕張メッセでミクと握手!

あの「空飛ぶパンツ」も 日本は今日も平和です

 そしてニコニコ動画においては「尻P」の名前でおなじみの、SF作家・野尻抱介さんは「そらとぶパンツ」を発表。アニメ「そらのおとしもの」で我々に強烈なインパクトを残したあのエンディング映像を再現しようというのです。このパンツを野尻さん自ら飛ばしていただきました。部屋の中をパンツが飛ぶ光景は日本が平和であるなによりの証拠です。

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しましま模様と水玉というツボを押さえたバリエーション
日本は今日も平和です

 ちなみに野尻さんはパンツを飛ばすだけでなく、当日「ニコつく4」が行われる「まるなげひろば」を停留所とした「超乗合馬車」も巡行させます。「超会議2」にも登場した「超乗合馬車」は電光掲示板を装備してパワーアップ。乗車している人の情報が一目で分かるようになるそうです。

まだまだ見どころ盛りだくさん 続きは超会議で!

 全部で19サークルの展示があり、この他にもレゴブロックで作られたタコメーター付きトイレットペーパーホルダーや、LEDライトの残像を利用して自転車のホイール全面に画像を表示する「痛自転車」、ひとりでも楽しめる流しそうめん自動投入装置、ボーカロイドチップを使用したしゃべる楽器「透明なシンセパッド」「トロンボカロン」など、まだまだ見どころが盛りだくさん。お披露目会は新鮮な驚きと発見、そして笑いに満ちていました。

タコメーター付きトイレットペーパーホルダー
痛自転車
しゃべる楽器「透明なシンセパッド」
こちらは「トロンボカロン」。左手で言葉を入力しつつ右手で音楽を奏でられる

 ネタを現実のものにしてしまう行動力と、趣味をとことん追求する職人魂があるからこそ「才能の無駄遣い」によって生み出される作品たちは魅力的なのかもしれません。これらの作品が展示される「ニコニコ超会議3」本番がよりいっそう楽しみになってきました!

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