「ミギーは常に、自分との戦いでした」 平野綾さんがアニメ「寄生獣」でのミギーの演技について語る
名演はこうして生まれる。
声優、歌手、タレント、女優として幅広く活動する平野綾さんが自身の公式ブログにてアニメ「寄生獣-セイの格率-」で演じたキャラクター“ミギー”について語っています。
原作のファンで、アニメ化に歓喜していたという平野さん。「いざ自分がミギーを演じるとなると……。プレッシャーもあって、始め“平野綾=ミギー”に一番否定的だったのは私自身だったのかもしれません」と心情を吐露。
ブログではミギーという非常に難解な役柄を、どのようにイメージを膨らませながら演技したのかが事細かに記されています。演技をする際に意識しなければならない筋肉の動き、そこから導き出される「ミギー」という生物の姿……。「寄生獣の要でもある首部分。右手な癖に、目の部分で自然と頭を作っているような気がしたんです。ミギーの目から口は、人間の頭から首・背中と同じなんじゃないか。こうして機械とも違う、無感情ででも人間の体の一部からできた異物の声と芝居が生まれました」と平野さん。
さらに次第に感情に似た何かが芽生えて人間らしくなっていくミギーの成長について、アフレコでは「常に全体を通して成長段階を考え、今はそのどの段階にいるのかと毎回確認しながらの細かい作業」を行っていたそうです。
ミギーに対する深い洞察から生まれる計算されつくした演技。しかしながら、いい意味でそれらを感じさせないシンプルな芝居はプロとしての実力、そして意識の高さを感じさせます。原作が好きだからこそ葛藤し、模索しつづけた半年間。「ミギーは常に、自分との戦いでした」「……演じきった、と思っています」との言葉は、視聴者である我々にも強く響くものがあるのではないでしょうか。
今後はタイミングがあれば、ミギーの成長段階についても語りたいとのこと。平野さん、素晴らしい演技をありがとうございました。
(高城歩)
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