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災害時はペットと同行避難すべき 環境省がガイドラインで推奨

環境省が「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」で、「必要な措置」として勧めています。

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 10日に茨城県常総市で鬼怒川の堤防が、11日にも宮城県大崎市で渋井川の堤防が決壊するなど、記録的な豪雨が関東・東北で深刻な被害をもたらしています。Twitterでは人命についてはもちろんのこと、ペットの救助に心配や安堵の声を上げるツイートも数多く投稿されました。そんななか、災害時においてペットと同行避難するのは環境省が推奨していると指摘したツイートが注目を集めています。

 今回の豪雨で、陸上自衛隊が要救助者をペットと一緒に助けていたというエピソードをあるユーザーが受け、「東日本大震災以降、ペットの同行避難は環境省が推奨していること」と説明。「遠慮せずに避難所にいっしょに連れて避難して大丈夫です」とツイートしたところ、「知らなかったです。ありがとうございます」「救助中に暴れたりしたらどうすんのよ」などさまざまな反応が見られました。

 災害時のペットの同行避難は、実際に環境省が「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」で「飼い主の役割」として推奨しています。

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「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」(環境省公式サイトより)

 過去の災害でペットと飼い主が離れてしまう事例が多発したのを受けたもの。離れた動物を保護するのに多大な労力と時間が必要で、その間にペットが負傷・死亡しかねないという動物愛護の観点。また不妊去勢処置がなされていない場合は繁殖してしまい、住民の安全や公衆衛生上の環境の悪化が懸念されるという、人への危害防止や生活環境保全の観点からも「必要な措置」だと明記しています。

 東日本大震災では、前からペットの同行避難について地域防災計画に記載したり、ペット救済マニュアルの作成したりしていたにも関わらず、多くの飼い主がペットを置いて避難してしまいました。飼い主や市町村等の災害担当部署に同行避難の意識が十分に浸透していなかったとのこと。ペットについて対応に苦慮した自治体もあったため、環境省は飼い主への普及・啓発が重要であると判断しました。

普及例として環境省が紹介していた、新潟県獣医師会の「準備しておきたい防災グッズと心構え

 ただしペットを避難所でも飼育するためにも、周囲に迷惑をかけないために常日頃からしつけが必要です。東日本大震災での自治体へのアンケート調査結果によると、避難所でのペットのトラブルで最も多かったのは、犬の鳴き声や臭いなどの苦情。「待て」「お座り」に応じる、決められた場所で排泄ができる、ケージやキャリーバッグに入ることを嫌がらないなど、さまざまなしつけを普段から行っておくべきと啓発してます。

離れても場所が分かるようマイクロチップを装着することも推奨(左)、避難所で犬が車内泊した様子(右)

 「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」はほかにも飼い主が平常時・災害時にすべき対策、避難所でペットに迷惑を受けた人の事例を紹介しています。迫る災害から逃れようとしたその刹那、ペットを置いていくべきかあらゆる事情で悩んだ避難者もきっといたはず。環境省の公式サイトから読めるので目を通しておきましょう。

話題になっている、犬と同行避難しているツイート

黒木貴啓

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