24時間テレビの裏で「障害者=感動」に問題提起 ネットで議論呼んだ「バリバラ」生討論、9月2日に再放送
生放送後にスタジオで行われた討論も、後日ネットで公開!
8月28日に日本テレビの24時間テレビの裏で、障害者を感動のテーマとして扱うことを疑問視する生討論番組をNHK Eテレのバラエティー番組「バリバラ」が放送し、ネットで議論を呼びました。今回の放送内容は9月2日0時(1日24時)に再放送されるほか、生放送後も続いた討論のもようが動画として「バリバラ」公式サイトで公開されます。
「バリバラ」では28日19時~19時30分に「『検証!障害者×感動』の方程式」というテーマで生放送。障害者が努力する姿で健常者に感動や勇気を与えようとする番組を「感動ポルノ」と称し、障害者のイメージを固定化してしまっていると問題提起。鈴木おさむさんやカンニング竹山さんなど健常者や、障害をもつ玉木幸則さん(脳性まひ)や大橋グレースさん(多発性硬化症)らで、メディアはどうやって障害者を描いていくべきか討論しました。
登壇者は「笑いは地球を救う」と書かれた黄色いTシャツを着たり、最後に「サライ」を口ずさんだりと、同じ時間に生放送されている「24時間テレビ39 愛は地球を救う」にぶつけた形。ネットでは「最高に皮肉が効いてる」「『24時間』都合よくデザインされた感動を垂れ流すよりも、よっぽど意義深い『30分間』だったんじゃないでしょうか」「単なる24時間テレビのパロディでも敵対でもなく、立派なメタ分析でありメディア批評」と番組の報道姿勢を評価する声が相次ぎました。
また「『24時間テレビ』的な障害者像を作ってきたのも我々大衆であるという視点は常に持つ必要がある」など、「感動ポルノ」を定着させたのはメディアだけの責任ではないという見方も。ほかにも「『障害者を特別扱いするな』という側面ばかりが強調されると健常者で作る社会の側は『じゃあ自分(たち)は何もしなくていいんだ』って開き直りに免罪符与えちゃう」と、障害者をどう取り上げていくべきかさまざまな意見があがっています。
番組では生放送後も討論の“延長戦”を行ったらしく、後日公式サイトで内容を公開するとのこと。公開日や詳細は現在未定となっています。
(黒木貴啓)
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