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「神戸アニメストリートは踏み倒すのに慣れているので」―― 売上は全く支払われてない、被害者オーナーが激白

まだ神戸アニメストリートからは返事がありません。

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 「創作工房」の社長が「神戸アニメストリート」に約200万円のイベント売上金を踏み倒されそうになっているとブログで訴えている問題関連記事)。新たに、「淡路島ゴーカート」も被害に遭っていたことが、淡路島ゴーカート・オーナーへの取材で分かりました。被害者が複数いると説明していたブログの内容が裏付けられた形です。

 もともと創作工房社長のブログ内容はかなり具体的ではありましたが、一方的な情報では裏取りとして不十分なため、ねとらぼ編集部ではこれまで神戸アニメストリートに電話・メールで「ブログ内容は事実なのか」取材を申し込んでいました。しかし取材申請から1週間以上が経過した現在も、担当者である岸建介社長とは連絡が取れていません。

 「(岸さんは)踏み倒すのには慣れているので」―― 神戸アニメストリートへの取材が進展していないことを打ち明けると、淡路島ゴーカートのオーナー・東根賢治さんは落ち着いた口調で語り始めました。

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「従業員を解放してあげてほしい」 被害者オーナーインタビュー

――神戸アニメストリートの不払い問題がネットで取り沙汰されていますが、淡路島ゴーカートでも同様の被害に遭われたのですか。

東根:はい。半年以上、ゴーカートのレンタルサービスを神戸アニメストリートで行っていましたが、振り込まれるはずの約200万円が一切入ってきていない状態です。

――支払いが一切無い?

東根:ありません。神戸ではボンズという会社が仲介をしていて、売上金はボンズから神戸アニメストリートにちゃんと渡っていたはずです。2015年7月から約3カ月間は神戸アニメストリートが入っているビル「アスタくにづか」内の立体駐車場内でゴーカートのレンタルをやっていました。その後「立体駐車場が使えなくなった」という岸さんからの説明があり、それからは路上での貸し出しを2016年3月まで行っていました。

※ボンズ(bonds)・・・神戸アニメストリート内に出店している痛車の専門店

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――支払いの遅延について神戸アニメストリートから説明はあったんですか

東根:「少し待ってほしい」と言われて、最初は素直に信じていました。しかしいくら待っても振り込まれませんでしたね。実は2016年6月に神戸市役所に直接出向いて、市の担当者にも伝えています。岸さんからは「市側の要請で立体駐車場が使えなくなったので、その分助成金がもらえる」と説明を受けていました。こうした助成金が支払われたことが事実なのか市側に質問しましたが、そのような助成金は支払われておらず、岸さんの説明が全くのデタラメだったことが分かりました。

当初立体駐車場内でゴーカートを貸し出していました

――なぜ岸社長は追加で助成金が入ると言ったのでしょう

東根:支払いを待ってもらうための口実として、架空の助成金話を持ち出したのでしょう。神戸市に問い合わせたことを岸さんに伝えると、その後は全然連絡がつかなくなりました。うちとの契約は1年間だったので、それが切れる前に弁護士を通して内容証明を送り、現在も引き続き支払いを求めています。

――いま神戸アニメストリートに一番言いたいことは何ですか

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東根:従業員を解放してあげてほしいですね。

――それは神戸アニメストリートの従業員を、ということですか?

東根:そうです。現在までに3人が給料の未払いで辞めていったと聞いてます。バイトの人には支払っているようですね。辞めづらい従業員には支払わないというあたり、やり口が巧妙です。現在もバイト以外に5人ほど働いてるはずです。中の人たちも自分たちが置かれている状況にうすうす気付いているとは思いますよ。でも事務所では岸さんが「こんな良い話がある、あんな良い話がある」と、宗教のようにまとめてしまうんです。私も2016年に「ネスタリゾート神戸からゴーカートを導入したいという話が来ている」と言われたりしました。そのころになるとこちらも岸さんの話は聞き流していましたけど、一応ネスタリゾート神戸に問い合わせてみたら、やはり岸さんとは何の関わり合いもないとのことでした。これ以上被害者が増えてほしくないですね。

※2017年4月にオープンする大型複合リゾート施設


 創作工房の社長は4月14日、ブログ上で神戸アニメストリートから未払い金を支払いたいと申し出があったことを明かしています。ただしこの対応を「とりあえず『支払ってうやむやにしよう』という私が危惧していた通りの展開」と評しており、他にもいる被害者が泣き寝入りになることを危惧しています。

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地元テレビ局も全力で取材中

 取材を進める中で、「神戸市が神戸アニメストリートに支払いをするよう指導を行った」とする情報も得ました。神戸アニメストリートが創作工房に対し1年半越しに重い腰を上げた背景には、神戸市からの働きかけも関係しているのでしょうか。指導があったことが事実か、市の担当者に問い合わせました。

 担当者によると「市から適切に対処するようにと伝えた」のは事実とのこと。ただしこの件はあくまで「民民」の問題であるため、詳細については答えられないという回答でした。また、神戸市が前回取材時に「問題は把握していなかった。事実関係に不確かなところがあるため、現段階では答えることはできない」と説明していたことが、市役所に直接出向いて相談をしていたという東根さんの証言と明らかに食い違う点について「把握していないということではなくて、具体的にお答えできないという意味合いで回答していた」と釈明しました。

 神戸市側の見解としては民間企業間の問題とのことですが、神戸アニメストリートには「阪神・淡路大震災復興基金」を活用して6000万円以上の公的なお金が費やされています。神戸アニメストリートに説明責任があることはもちろんですが、明らかに健全ではない運営状態である以上、神戸市にも誠実な対応が期待されます。

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