コラム

「野菜と果物の区別」論争に終止符を打つ!

どっちでもいいとか言わない。

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 「知ってる? スイカって野菜なんだよ」とドヤ顔で語ってくる、できれば関わりたくない面倒な人はどこにでもいるものだ。「へえ、そうなんだ!」と一応驚いてみるが、「そんなこと言われても……」というのが正直なところだ。

 どこかの雑学番組だか雑学サイトだかでその情報を得たであろう彼は、確かに間違ったことは言っていない。しかし、彼は果たして、野菜と果物の違いを自分で調べたのだろうか。

 その答えはおそらく否だ。なぜなら、スイカは野菜とも果物ともいえるからだ。それを知っているなら、ことさらに「スイカは野菜!」と主張することはないだろう。

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 彼のドヤ顔に少しイラついたあなたは、せっかくなので「スイカは野菜」という説について、自分で調べてみることにことにした。まずは、野菜と果物の違いについて調べてみよう。

 野菜と果物の違いを知りたければ、そのまま「野菜と果物の違い」と検索すればいい。情報源の怪しいサイトが無数に出てくるが、おそらく一番上に農林水産省のページが出てくることだろう。国の機関なら信頼できるだろう、とうれしくなったあなたは、喜び勇んでそのページを開き、そしてがっかりするだろう。

 野菜と果物(果実)の分類については、はっきりした定義はありません。あるものを野菜に分類するか果物に分類するかは、国によっても違い、日本でも生産・流通・消費などの分野で分類の仕方が異なるものもあります。(農林水産省Webサイトより)

 「野菜と果物(果実)の分類については、はっきりした定義はありません」

 ひと言目に書かれた残酷な真実。定義がないということは、何とでもいえるということである。「※諸説アリ」という注意書きほど、心が冷めるものはない。

 そのページの最後の方に書かれている「なお、いちご、メロン、すいかなどは野菜に分類されますが、果実的な利用をすることから果実的野菜として扱っています」という文を見て、情報源はここか、とあなたは納得する。こんな細かい部分を世間は騒ぎ立てていたのか、と少し悲しくなる。

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 あなたは彼にこのページを見せて残酷な真実を突きつけようか、と一瞬考えるが、さすがに大人げないな、と思いとどまる。

 こうして、世の“雑学”たちは、口づてされ、シェアされ、RTされて1人歩きを続けるのである――。結論:何事もまずは自分で調べるべし。

編集協力

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