「なんだあの動きは?」「板岡錦だ!」 プリキュアがカッコよく動く、アニメーター板岡錦の世界:サラリーマン、プリキュアを語る(1/4 ページ)
板岡錦さん、初の作画監督、おめでとうございます。
板岡錦、というアニメーターをご存じでしょうか?
プリキュアシリーズや劇場版クレヨンしんちゃん、バトルスピリッツなどさまざまなアニメの原画を描かれている方で、プリキュアシリーズでは、「キュアトゥインクル変身バンク」など、ファンの心に残る印象的なシーンを数多く手掛けています。
そんな板岡さんが「キラキラ☆プリキュアアラモード」第42話で、プリキュアで初の「作画監督」を務めました。
板岡錦というアニメーターは何がすごいのか? 第42話を振り返りながら、個人的に思うことを語っていきたいと思います。
kasumi プロフィール
プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。
- これまでのプリキュア連載一覧
キラキラ☆プリキュアアラモード第42話「歌えWOW!あおいラストソング!」。
立神あおい(キュアジェラート)が属するバンドのリーダーである園部が脱退することとなり、自分の夢もなくなってしまうのではないか、と落ち込むあおい。
パジャマパーティーでみんなから励まされ、「大好きなものがなくなったら、自分でつくればいい」と気付いたあおい。ライブ当日エリシオに声を奪われてもなお「心の歌」を歌い続けてエリシオをしりぞけ、これからも歌っていく決意をする、というお話でした。
キラキラルは、スイーツ以外にも宿る
第42話のラストのライブシーンでは、あおいちゃんがライブで歌う前に「キラキラキラル・キラキラル・思いよ届け!」とつぶやいています。そう「キラキラル」は、スイーツだけではなく、人々の思いの詰まった全ての物、全ての現象に宿るのです。それは、スイーツでつながった6人の物語が終盤に入っている証。スイーツだけではなく「どんな道にもキラキラルは宿る」のです。
板岡錦の世界
さて、第42話「歌えWOW!あおいラストソング!」で初めて作画監督を務めた板岡錦さん(総作画監督は川村敦子さん)。
プリキュアファンの間ではおなじみのアニメーターさんですよね。
板岡錦、という名前を知らなくても「ドキドキ!プリキュア」の「キュアロゼッタ」や「Go!プリンセスプリキュア」の「キュアトゥインクル」の変身バンクを描いた人、といえば分かる人も多いのではないでしょうか。
個人的意見ですが、「空間を最大限に利用した動きのあるダイナミックな画」や、「かわいいキャラが持つカッコよさ」その逆の「カッコイイキャラがもつかわいい一面」を画に落とし込むことに、ファンからの信頼も厚いアニメーターさんだと思います。
この第42話では、ラストのあおいちゃんのバンド演奏のシーン、特にラストのラスト、あおいちゃんが「みんな! ありがとう!」というあたりの作画の素晴らしさ、「かわいさ」と「カッコよさ」を両立しているところは、板岡さんっぽい感が出ていてすてきですよね。
また、この第42話では、キラキラ☆プリキュアアラモード最後のあおいちゃん回ということで、久しぶりにキュアジェラートの変身バンクがフルバージョンで流れました。
このキュアジェラート変身バンクを担当したのも、板岡さんです。
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